出版社内容情報
中学の養護教諭・莉生(りお)のもとにかかってきた一本の電話。
「あなたの学校には時限爆弾が仕掛けられている」
いたずら電話だと思った莉生だったが、やがて電話主と出会い、教師から生徒に行われていた性暴力について知ることになる。そして、そのおぞましい行為は今も校内で続いていた……。被害の連鎖を食い止めるため、そして過去に被害を受けた人間を地獄から救い出すため、莉生の孤独な闘いが始まる――!
★巻末付録:『子どもへの性加害』(幻冬舎新書)などの著作がある斉藤章佳さん(精神保健福祉士・社会福祉士)とのスペシャル対談を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
37
フラワーデモの仲間から勧められて。「言えないこと」という言葉の重みがずっしりと感じられる。スクールセクハラの被害生徒が背負わされるものの膨大さにも。先月、グルーミングについて斉藤章佳さんの講演を聞いた。まさに、人間関係の上の者から囲い込まれ手なづけられ、疑いようもなく性加害の餌食になる。ほとんどの人が洗脳されている「神話」も罪が深いと思う。小中学校、高校の学校図書館にもれなくおいてほしい漫画だ。2024/08/25
Yoshiko
5
子どもが受ける性被害と、周囲の大人たちの反応を丁寧に描いていて高い説得力がある。巻末の対談も必読。斉藤章佳さんの「加害者にとって被害者の人生に爪痕を残すことは究極の支配です」という言葉、さいきさんの、「レイプしたくなるのは男の本能だ」という発言が「複数の女性の前でなされたこと自体がまさに、女性を恐怖させ制服したいという欲望の表れだと思います」言葉が非常に重い。教育に携わる人はもちろん、それ以外の多くの男性に、そして女性にも読んでほしいです。2024/07/01
圓子
2
これが完全な絵空事であるならどれほどよいか。2024/09/19