出版社内容情報
ペリー来航、箱館戦争から五稜郭タワーまで、幕末維新・文明開化・観光地化を担った人々の記録。五稜郭は北海道屈指の人気スポットであり、函館山からの夜景は世界三大夜景にも数えられている。その150年を越える歴史の知られざる秘話満載の読み物です。
内容説明
明治2年(1869年)、箱館戦争終結。ここから始まるもう一つの歴史。土佐藩海援隊との意外な縁、文明開化を支えた函館氷、世界で唯一城を見下ろす五稜郭タワー。「地上の星」に眠る歴史を掘り起こす。
目次
プロローグ 誰も知らない五稜郭
第1章 五稜郭の築城譚
第2章 蝦夷地の政権交代
第3章 それぞれの箱館戦争
第4章 函館氷盛衰記
第5章 懐旧館のメッセージ
第6章 五稜郭タワー半世紀
エピローグ 五稜郭の劇場
著者等紹介
濱口裕介[ハマグチユウスケ]
1980年千葉県生まれ。2007年立教大学大学院文学研究科史学専攻博士課程前期課程修了。足立学園中学校/高等学校常勤講師・日本医療大学非常勤講師を経て、東洋大学人間科学総合研究所客員研究員・札幌大学女子短期大学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
9
五稜郭は誰が何の目的で築いたのか。 表にはでてこない人々にもスポットライトを当てている。 2022/04/30
紫
1
「箱館戦争」の印象ばかりが強くて、他の時代についてはほとんど語られることのない「五稜郭」百五十年史であります。箱館奉行所の開設から始まる五稜郭の歴史ですが、当然、長い年月を占めるのは「箱館戦争」以降。「アイスマン」中川嘉兵衛の函館氷事業、旧幕府軍の慰霊と顕彰に奔走した「幕軍遺兵」片山楽天、親会社に逃げられた五稜郭タワーの建設事業と「それから」の歴史の方がずっと興味深く読めました。それにしても、よく知らないなら調べてもいない歴史人物の評価を印象論で決めつける司馬遼太郎という人は本当にさあ……。星5つ。2024/02/11