内容説明
“土俵上の妖精”と相撲ファンに親しまれた元呼出の秀男さん。「呼出」「行司」「床山」といった裏方さんの仕事をはじめ、力士や親方、部屋や取組の話など、呼出のトップも務めた名調子っぷりで語る。観戦がより楽しくなる相撲の深~い味わい方がわかる!
目次
第1章 裏方さんの話から(相撲を支える人々;力士を呼び上げたり、土俵を掃いたりしているのが呼出です;呼び上げ―ひと場所でうまくできたなと思うのは三日ほどでした ほか)
第2章 相撲の主役、力士と親方(力士になるには;力士の昇進―十枚目になって関取と呼ばれます;しこ名―力士の名乗りのことで、本名でも構わない ほか)
第3章 相撲を楽しむ(相撲の始祖は野見宿禰とされています;江戸から今日まで―明治維新で危機に陥ったことも;日本相撲協会 ほか)
著者等紹介
山木秀男[ヤマキヒデオ]
1949年生まれ、静岡県下田市出身。大相撲の元呼出。本名は山木秀人。伊勢ヶ濱部屋、桐山部屋を経て、最後は朝日山部屋に所属。1969年3月場所で初土俵。2003年7月場所限りで呼出の康夫が定年退職したため、翌9月場所からは呼出のトップとなり、結びの一番の呼び上げを担当していた。2014年12月27日に定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chimako
93
相撲で取組前に「ひが~し~○○や~ま~」と呼び上げるのが呼出さん。5月に人生初の相撲観戦。楽しすぎて3時間はあっという間だった。土俵の周りでくるくると良く働く裁着袴(たっつけばかま)の呼出さんたちはとても印象的だった。その呼出の頂点 立呼出を7年間つとめた秀男さんが呼出の仕事を中心に相撲のイロハを教えてくれる。土俵を築くのも太鼓を叩くのも呼出の仕事。場所前触れ太鼓や土俵祭という儀式にも決まり事があって伝統を感じます。この本読んでまた国技館に行きたくなった。どなたか9月場所ご一緒いただけませんか?2016/07/20
drago @名人戦堪能中。
36
大相撲の「呼出」のトップまで上り詰めた秀男さんが、相撲に纏わる蘊蓄を語る。 ◆なかなかマニアックなネタもあるが、大相撲ファンの私にとってはほとんどが既知の情報で、それをおさらいできる内容だった。 ◆というか、自分の相撲知識が思いの外、深いんだな~ということに驚いた。 ☆☆☆2021/07/22
koji
14
小学校からの相撲好きで、角界は結構知っているつもりでいましたが、意外と知らない話も多く楽しめました。秀男さんの初土俵は、大鵬が世紀の大誤審で戸田に敗れ45連勝でストップした昭和44年3月場所。最終場所は日馬富士が新横綱でしたが途中で崩れ白鳳が23回目の優勝をした平成24年11月場所。時の流れを感じます。呼出は行司等と並ぶ相撲の裏方ですが、昔は「名誉なら行司、金なら呼出、楽なら床山」と言われていたとは本書で初めて知りました。昨今の相撲人気にあやかった本ですが、150頁強で相撲の基本が分かるお得さがいいですね2016/03/28
as
11
BGM「野茂英雄のテーマ HIDE~O」。人数45人、東は奇数日、西は偶数日、寄せ太鼓に跳ね太鼓(千秋楽はなし)、徳俵は水出しの為、九州場所は座布団が投げれない、場内アナウンスは行司。 秀男も世襲名と思っていました。2016/12/13
黒うさ
9
写真、イラストが多く分かりやすくて良かった。子どもにも読みやすいかもしれない。白鵬とのエピソードなどもあり、興味深い。2016/04/18