内容説明
寄り道ふらふら東欧諸語。チェコ語だけじゃなく、ポーランド語、クロアチア語、ブルガリア語などなど、ヨーロッパ東部の言語世界を綴る語学エッセイ。
目次
第1章 ポーランド語いまだ滅びず(長い長いポーランド語の話;逆さまなあいさつ ほか)
第2章 チェコ語の隙間、スロヴァキア語の行間(ChはHのあとに;姑を泣かせる孫の名前 ほか)
第3章 「ユーゴスラヴィア」の言語はいくつか?(お天気おじさん;マーリボルのイヌ ほか)
第4章 ブルガリア語はおいしい(見た目が大事?;同じような綴り ほか)
第5章 マケドニア語への旅(マケドニア語への旅)
著者等紹介
黒田龍之助[クロダリュウノスケ]
1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。東京工業大学助教授、明治大学助教授などを歴任し、ロシア語・英語・言語学を担当。現在は、専攻言語にとらわれないという意味での「フリーランス」語学教師として、執筆と講演を中心に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
73
スロヴェニア語には両数!がある。人称変化が単数・両数(2)、複数。 へぇ~。 ブルガリアは料理がおいしいそうだ。コンビニのでさえ。 こういう話は楽しい。 映画の紹介は、知らないのばかりであんまり。 スラブ系言語エッセイ2021/10/08
yomineko@ヴィタリにゃん
65
久し振りの黒田先生の著書。濃い内容で素晴らしかったです。東欧に対する愛がひしひしと伝わって来ました。この本を読んだのは、友人から「チェコ語は難しいらしい」と聞いたからですが、成程、格変化は7種類もあります💦しかもスペルがややこしい😨でもちょっと挑戦してみたくなりました。初めの方にポーランド語の解説もあって凄く良かったです。やっぱり東欧っていいですね!ブルガリア語がロシア語に凄く似てて、興味を持ちました。先生みたいに東欧の大学の短期語学講座に行きたくなりました。2021/08/10
Nobuko Hashimoto
29
スラブ系の言葉同士は似ているけど、それだけにこんがらがったりするというのは、そのとおりだなあ。全然レベルは違うが、ワタクシもかつてロシア語、チェコ語、ポーランド語、スロヴァキア語の文章を読んでいたが、しばらくそのあたりの研究から離れたら、すっかりサビサビに。先日映画を観ていたときも、あるセリフを聞き取れたのに、ロシア語なのかポーランド語なのかがわからないという瞬間が。どこまで錆びついているんだか…(~_~;) なのに、こういう楽しい本を読むと、うっかり新しいことばを学びたくなるので困るのです(笑)2019/01/31
Koning
29
チェコ語を中心にスラヴ諸語をやってる著者の語学随筆って感じ。冒頭ポーランド語の話題でおはようがDzień dobry!とGood Morningの逆になってて珍しい?いや、ウェールズ語もBore da!でMorning Goodですが何か?とか(笑)いや、そういう読み方しちゃったり、řの発音の話を読んでてこれはもしやrh(ウェールズ語のね)の方が難しいんじゃなかろうか?とか(笑)。そんなヨタを置いといてもCBSとかスロヴェニアとスロヴァキアとかフィギュア好きの人でもないと知りもしない国名が出てきて(続2015/07/08
cockroach's garten
26
チェコやその周辺国にあるコメディ映画とか現地ならではの話が簡単なエッセイとなって書いてあり、すらすらと面白く読めた。チェコ語の発音と綴りがとても学習者を悩ませるとは本書を読む前まではわからなかった。そしてセルビア・クロアチア語やブルガリア語はロシア語と近いのにチェコ語ポーランド語は違うあたり同じスラブ語族でも多種多様で興味深い2018/10/18