内容説明
死も敗北も許されないアメリカン・ヒーロー。大恐慌から第二次大戦に向かう不安定な時代に生まれ、9・11にいたるまで、アメリカの時代背景と共にスーパーマンがどのような変遷を辿ったか。作者、版元、脚本家、俳優などの話も交え、その全貌を明らかにする。
目次
第1章 スーパーマンの誕生
第2章 ヒーローは時代を映す
第3章 スーパーマンはユダヤ系の無神論者か
第4章 スーパーマン、ラジオドラマ、アニメ、映画、新設定、そして時代の終わり
第5章 スーパーマンの商品化が始まる
第6章 スーパーマン弾圧、テレビ登場、そして自殺
第7章 一九六〇年代、実業界とスーパーマンの波瀾万丈
第8章 ハリウッドスターへの道
第9章 八〇年代のDCコミックスの一大リセット、スーパーマンも
第10章 不死身の男、世を去っていく人々
最終章 世界はなぜスーパーマンを必要とするのか
著者等紹介
タイ,ラリー[タイ,ラリー] [Tye,Larry]
元「ボストン・グローブ」記者。1993~1994年にかけてハーヴァード大学ニーマンフェロー(Nieman Fellow:ジャーナリズム客員研究員)。現在はボストンで医療報道の人材育成計画に参加。マサチューセッツ州レキシントン在住
久美薫[クミカオル]
翻訳家、アニメ史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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garth
6
労作なんだけど翻訳がいろいろ……古典SFについて無知だったり、妙な注をつけてたり、てっきりサブカルに興味のない学者の翻訳なのかと思ったが、訳者はアニメ史研究家なのか……うーむ……2013/12/16
c
2
翻訳は軽いが、肩肘張らず読めるので嫌いではない。内容もスーパーマンの歴史の飽くまで概観だし、もともとマニアックでもアカデミックでもない軽い読み物だろう。バットマンの本がこんな調子であったなら不満だが、アメリカニズムの体現者スーパーマンの本である以上、このあっけらかんとした陽気さは単に必然である。ただ、ティム・バートンの二部作公開が幼少期に重なった(何ならスッパマンの方が馴染み深い)こともあって、昔からバットマン派の自分には、スーパーマンの「バットマン」等への客演がクローズアップされていないのは不満だった。2021/01/15
vonnel_g
0
映画クラスタとしてはリチャード・ドナーとブライアン・シンガーは本気だったのだということが一番興味深かった。アルフレッド・ベスター脚本も観てみたかったなあ。2014/01/22