内容説明
漱石の食卓、子孫、訪れた場所、出会った人々を『漱石、ジャムを舐める』の著者が徹底取材し「知られざる漱石」を大発掘。これぞ「こぼれ話」の金字塔。
目次
『行人』に書かれている漱石のユートピア紅ヶ谷とはどんな所か
清の話
漱石に孫は何人いるか
漱石、母千枝の墓まいりをする―本法寺
天才ドイツ語学者、大津康の『虞美人草』『野分』のドイツ語訳
『吾輩は猫である』に登場する気の毒な二人の先生
虚子と漱石、松山でステーキを食う
漱石、ライスカレーを食う
漱石の食べた米
漱石の食べた野菜
漱石の食べた野菜
漱石の食べた漬物
漱石とみかん
漱石の食べた海苔
漱石の食べた鳥料理屋(軍鶏)
漱石の食べたいなり鮨
漱石の食べたおでん
房総半島を一緒に旅した、井原市次郎とはどんな人物か
漱石、和辻哲郎の案内で三渓園で文人画を見る
漱石の「則天去私」と良寛の思想
著者等紹介
河内一郎[コウチイチロウ]
1940(昭和15)年、東京生まれ。44年、山梨県に疎開。山梨県立甲府第一高等学校、中央大学商学部卒業後、缶詰製造元・総合食品商社の株式会社サンヨー堂入社。同社に38年間在職の後、退社。高校時代からつづけてきた漱石研究のテーマを“食”に絞り、調査を開始。神奈川近代文学館・友の会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たくのみ
10
引用と写真がやたら多いので、全集を読んだ気になれるお得版。わりと下世話な部分から攻めていく漱石研究です。漱石の好きな食べ物。ステーキ、ライスカレー、みかん、稲荷ずし、おでん。「行人」のユートピアは「鎌倉材木座の紅ヶ谷」だった。「清」という奉公人が、主人公をかわいがるところから始まる「坊っちゃん」。その「清」は実は他の作品にも3回出てくる。さらに、妻・鏡子の本名は「夏目キヨ」、そしてリアルの奉公人にもいたらしい。家系図、孫の活躍、ドイツ語の教科書に載った作品。漱石クイズのネタ本になりそうですね。2015/11/19
星菫
0
漱石と少しでも関係のあることなら何でも調べ上げちゃう著者の「漱石愛」がとまらない!食べ物の話も著者の本領発揮という感じで面白いが、最後の良寛の話によってグンとこの本に深みがでている。2013/08/04
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