出版社内容情報
現場で奮闘する援助専門職のアセスメント力の向上を目指して著された実践書。
介護・福祉の分野においてアセスメント(assessment)とは、「当事者に関する情報を収集・分析し、自立した日常生活を営むために解決すべき課題を把握すること」といわれている。
従来のアセスメントでは専門職の客観的な視点ばかりが重視され、当事者の主観を尊重した支援まで届いていないことがあるという。
本書で扱う「全方位型アセスメント」では、客観的に問題を把握しつつも当事者個人の生活歴や周囲の環境を考慮し、その人らしい暮らしを実現するための見立てを構築する。
その「全方位型アセスメント」を土台として行われる支援が「全方位型支援」である。
この本では「全方位型アセスメント」の概念や手順を、豊富な例と図表を用いながら紹介する。
本書後半では、「事例検討」と呼ばれる検討会の具体的なやり方も紹介する。
多職種に就く人々がそれぞれの専門を活かして一つの事例を検討することで、より多面的で深い支援が期待できるという。
時間設定や必要なツール、注意点など、実践的なアドバイスが多くちりばめられている。
内容説明
支援拒否、ゴミ屋敷、8050問題…etc.そのケース、援助者が「困難」にしていませんか?本人中心のアセスメントで支援が変わる!
目次
1章 アセスメントと生き方支援
2章 そもそもアセスメントとは何か
3章 全方位型アセスメント・全方位型支援とは何か
4章 全方位型アセスメントを用いた4つの領域で捉える全方位型支援の実際
5章 全方位型アセスメントの実施に有用なツール
6章 事例検討に活かす全方位型アセスメント
おわりに 全方位型アセスメントの持つ意義
著者等紹介
伊藤健次[イトウケンジ]
1974年東京生まれ。日本社会事業大学卒業後、介護福祉士・社会福祉士として特別養護老人ホーム勤務後、日本社会事業大学専門職大学院(福祉マネジメント修士(専門職))を経て、山梨県立大学にて福祉専門職の養成教育に従事、2016年から同大学准教授。学生教育の傍ら、日本福祉大学大学院社会福祉学研究科修了(社会福祉学修士)。福祉専門職の卒後教育にも携わり、特に力を入れてきたのは年間70ケース以上行う事例を用いたグループスーパービジョンと地域ケア会議における個別事例検討である。その他の社会活動:厚生労働省「科学的裏付けに基づく介護に係る検討会」構成員、文部科学省「専修学校における先端技術利活用実証研究:VRやARなどの先端技術を利活用した現場実践能力の高い専門的対人援助職員の効果的な養成プログラム開発に関する実証研究事業」運営企画委員、介護福祉士国家試験実技試験委員、山梨県内自治体の地域包括ケアアドバイザーなど
土屋幸己[ツチヤユキミ]
一般社団法人コミュニティーネットハピネス代表理事、認定社会福祉士。1981年淑徳大学社会福祉学科卒業後、知的障害児・者支援施設、特別養護老人ホーム、療育等支援事業コーディネーター、富士宮市社会福祉協議会事務局次長等を経て、2006年に静岡県富士宮市福祉総合相談課長(兼)地域包括支援センター長に就任。富士宮市では、全国に先駆け福祉総合相談支援体制を構築し、ジャンルを問わないワンストップの相談支援体制と地域包括ケアシステムの構築を行い、全国のモデル地域となった。その後2015年、公益財団法人さわやか福祉財団に入団。2017年には、一般社団法人コミュニティーネットハピネスを立ち上げ代表理事に就任し、市町の福祉アドバイザーやソーシャルワークの基本であるアセスメント研修をはじめとする各種研修等も実施している
竹端寛[タケバタヒロシ]
1975年京都市生まれ。兵庫県立大学環境人間学部准教授。大阪大学人間科学部卒、同大学院修了。博士(人間科学)。山梨学院大学教授を経て、現職。脱施設化と権利擁護研究を土台に、ダイアローグを基盤とした地域福祉・多職種連携などの研究や研修にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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