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内容説明
ポストモダンの先駆的思想家ジャン・ボードリヤールは、日本では一九八〇年代に隆盛した消費社会論の中で若い論者に積極的に取り上げられブームとなった。一九九〇年代以降取り上げられることは少なくなったが二〇〇一年の同時多発テロ以降、グローバル化とテロリズムの関係に関しては二〇〇七年の晩年まで先鋭的な発言を続けた。本書は、そのボードリヤールが『象徴交換と死』で取り上げつつ、いつのまにか消えてしまった「死」の問題を引き継ぐという意識で書かれた、いわば「未完のボードリヤール」を完結させる思索の旅とでも言うべきものだ。美術史家でもある著者の視点は「3・11以降」の閉塞感に覆われた日本、間断なきテロリズムが止まない世界、そんな不安定な時代の中で私たちがどのようにすれば生の実感を回復できるのかというところからスタートするが、それは必然的に死者の問題へとフォーカスしていく。
目次
序章 今、なぜボードリヤール?
第1章 『象徴交換と死』を読む
第2章 アナグラムとしての日本、そしてアメリカ
第3章 なぜ「悪の知性」は誕生したのか
第4章 未完のボードリヤール―「死」の回帰性、断片性について
終章 エピローグとしての対話―歴史的想像力の「詩的展開」
著者等紹介
林道郎[ハヤシミチオ]
1959年生まれ。1999年コロンビア大学大学院美術史学科博士号取得。武蔵大学准教授を経て、上智大学国際教養学部教授。専門は美術史および美術批評(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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