内容説明
テレビドキュメンタリーや劇映画で活躍するカメラマン辻智彦が映像ジャンルのキーパーソンと語り合うなかで今後の指針を発見していく旅。
目次
序章 ドキュメンタリービデオを撮るということ
撮影問答(ドキュメンタリー映像にとって「カメラ」とは何か?(山崎裕―現場の第一線で60年撮り続けてきたベテランカメラマンが伝えたいこと)
対象者の人生をまるごと引き受ける(中村高寛―『ヨコハマメリー』『禅と骨』…人生を賭けて人を撮り続けてきたドキュメンタリー映画監督)
ドキュメンタリーを撮られる側の本音(満島ひかり―劇映画でもドキュメンタリーでもリアリティを表現したい)
写真と動画 肉体と言葉(井賀孝―ブラジリアン柔術黒帯の肉体派写真家が動画を始めて思うこと)
公共放送と個性/分断化を乗り越えるために(百崎満晴―NHKで人気シリーズとなった「秩父山中 花のあとさき ムツばあさん」のカメラマン)
言葉で表せないものを表現する(岡崎莉望―辻カメラマンの目を惹きつけてやまないアール・ブリュットの芸術家)
人間味を撮りたい(味谷和哉―フジテレビ「ザ・ノンフィクション」元チーフプロデューサーでテーマ曲「サンサーラ」の生みの親)
映像業界におけるフリーランスの立場を改善する(満若勇咲―作り手によるドキュメンタリー批評誌を立ち上げたフリーカメラマン)
韓国から日本の映画制作事情を見る(藤本信介―韓国の映画業界で働く日本人助監督)
子どもに映画を教えることで気づくこと(土肥悦子―子どもだけでなく映画制作スタッフにも刺激を与え続ける「こども映画教室」代表)
意味づけから解放したい衝動(大森立嗣『日日是好日』『タロウのバカ』『MOTHERマザー』―人は人とどう向き合うかを問い続ける映画監督))
著者等紹介
辻智彦[ツジトモヒコ]
1970年和歌山県生まれ。日本大学芸術学部映画学科在学中、小川プロダクションが製作したドキュメンタリー映画のカメラワークに衝撃を受け、映画監督志望から一転、ドキュメンタリーカメラマンを志す。卒業後、テレビドキュメンタリーを多く手がける制作会社と契約、多くのカメラマンの助手を務め、インド、北極、中東など世界中の撮影に連れ回された。1998年、フリーランスカメラマンとして独立。2011年に映像制作会社ハイクロスシネマトグラフィ設立。以後、撮影のみならず企画、演出、プロデュースなども手がける。ドキュメンタリー映画『日本心中』の撮影でJSC賞審査員特別賞、劇映画『実録・連合赤軍』の撮影で三浦賞および毎日映画コンクール撮影賞、『キャタピラー』の撮影で大阪シネマフェスティバル撮影賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。