出版社内容情報
ジャーナリストから大工へと転身した30代女性の等身大エッセイ。毎日の仕事がマンネリになっている、キャリアチェンジを考えているが一歩が踏み出せない、将来への不安や恐怖で押しつぶされそう……そんなあなたの気持ちに寄り添い、次のライフステージに向かうあなたの背中を押してくれる一冊です。
内容説明
パソコンの前で過ごす日々に疲弊していた新聞記者が、新しい自分を見つけるまで。ジャーナリストから大工へと転身した30代女性の等身大エッセイ。
目次
1 巻き尺―ここからあちらまでの距離について
2 ハンマー―叩く力について
3 ねじ回し―ねじ留めについて、大失敗について
4 クランプ―圧力の必要性について
5 のこぎり―一部を切り取ることについて
6 水準器―調整し、固定し、また調整する
著者等紹介
マクローリン,ニナ[マクローリン,ニナ] [Maclaughlin,Nina]
米国マサチューセッツ州ケンブリッジ在住。ペンシルベニア大学で英文学と古典学を学んだのち、『ボストン・フェニックス』紙に記者として8年間勤めた。その後大工として修業を始め、現在は大工として働きつつ著述業も行っている
宮〓真紀[ミヤザキマキ]
スペイン語圏文学・英米文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くさてる
17
編集者として働いてきた著者が燃え尽き、退職。次の仕事として選んだのはそれまで全く未経験だった大工の見習いだった、というノンフィクション。大工仕事の面白さと大変さを、編集者らしい分析的な言葉で語っていく内容。わりとすんなり仕事に入っていくので、そんなに簡単にできるものなの?と思っていたらやっぱり大変だったエピソードもたくさんあって納得。上司のメアリーがとにかく有能かつ上司として最高のタイプで、そこが読んでいてほっとしました。単なる転職奮闘記ではない深みのある内容でもあります。2019/05/29
アカツキ
10
編集者の仕事に倦んで、手仕事がしたいと大工に転職した女性のノンフィクション。未経験だけど腕力と熱意でカバーしますとアピール、実地試験を経て採用。女大工の師匠が良く出来た人で、著者が仕事に馴染んでいく姿が気持ちよく読めた。一つ気になったのは、著者の前職を知った依頼主から本のおすすめを聞かれた著者が挙げた短編集の本のタイトルが何かということ。すごく面白そうなんだけど…。2019/06/18
tetsubun1000mg
9
アメリカ人の彼女(筆者)は大学卒業後に編集の仕事を第一線で8年くらいこなしていたのに、日々の仕事に疑問を感じて「大工募集」の広告に申し込んでしまう。 デスクワークから体を動かして様々な作業法、道具を使いこなす仕事が続くのだろうか?と気になってくる。 冬の仕事休みの期間が長くて、編集の仕事に戻ろうとしたり、大工の仕事ができなくなったらどうしようかと不安な気持ちが募ってくる。 父親の依頼で一人で本棚を作るところは、自立と父との和解も伝わる。 編集者らしく風景や季節の変わり目、気持ちの変化を書くのがうまい。2019/05/18