出版社内容情報
くるくる動きやすい台所。おしゃべりが弾む台所。古くても、狭くても、工夫次第で使いやすく。手のかかったものはないけれど、新鮮な素材を使い慣れた道具で、すばやく、おいしく調理する。お気に入りの台所があれば、暮らしがもっと楽しくなる。13組の家族を支える、働きものの台所のおはなし。
内容説明
使って、作って、育てる―知恵を絞って、使い勝手よく。働きものの台所には、美しさとおいしい記憶が詰まっている。
目次
自ら育て作り、食べる。四季を感じる職住一体の台所(松本未來・裕美さん)
二人三脚のDIYでよく使うものがぐるりと見渡せて小回りがきく(塩山奈央さん)
時間と手間をかけ頭をひねって心地よく使いやすく(木全俊吾・ゆきこさん)
元の姿に近づけながら自らの手で育て続ける(ナンシー八須さん)
訪れた国々で出会ったものと思い出が息づくところ(貝戸哲弥・由希さん)
誰かが住んでいた家を少しずつ直しながら住まう(北川桂さん)
知恵を絞って、こつこつと。豊かさに満ちた3畳の空間(相馬紳二郎・紀恵さん)
決めごとは作らない。今の気分を大事に、自由に(按田優子さん)
古い長机をきっかけに料理がみるみる楽しくなった(経塚加奈子さん)
夫が改装した機能的な台所から新たな目標が生まれた(佐藤薫さん)
人が出会い、料理を通して交流ができる場所(黒木康太さん)
自然の恵みに感謝を忘れず無駄なく使い、生かす(natttsuさん)
好きな道具には、台所仕事も暮らしも、楽しくする力がある(安部智穂さん)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
45
台所って私にとってはずっと母がたっている場所だった。お手伝いでお米を研いだり、洗い物をしたり、一緒におにぎりを作ったりしてはいたけれども、母の城だった。やがて結婚したけれども義母と同居だったので台所は義母の城だった。義母が亡くなってから漸く私の城になった。古民家が好きなので、思わず見入ってしまった。新居は古民家なのだが、キッチンはリフォームされてしまっている。ただ戸棚は昔ながらの木製だ。これからの参考にしつつ、私なりの台所=城に作り替えていきたいと思った。2022/04/08
ケロコ
32
【図書館】予約していて楽しみにしていた本。A4サイズと大きな本で、写真が沢山で楽しめた。副題は古くても小さくても暮らしを楽しむ。どのおうちも物が沢山溢れていて、生活感がある。その生活感が見ていてとても安心する。昔はインテリアコーディネーターも、ライフオーガナイザーも必要なかったのだと気付く。好きなように生きればいいのだと気付いたら実家の掃除なんてどーでも良くなった。2019/03/06
チャーミン
32
最新型のシステムキッチンを夢見ていた私にとって目から鱗の実例集。キッチンというより台所、古い、狭い、を嘆くより工夫を凝らして食と暮らしを楽しむ13人の生き方がとても素敵だった。写真を見ていると昔懐かしくとても癒された。しばらく今のキッチンを何とか工夫して使ってみようという気になった。2019/02/03
いの
31
私の台所とは違う「働く台所」。13の台所が登場します。いつもあたたかい湯気がたっているような場所。記憶のなかの小さな弟と私は母親の後ろ姿をみて「今日のご飯はなんやろね」って当てっこをしていました。並んでいるのは野菜や山菜。そんなワクワク気分と体を作ってくれる場所が「働く台所」。写真が清明で素敵です。土間や収納、器や調理器具、並んだスバイスや調味料。細やかな工夫と喜びのみえる写真は見ていて楽しかったです。ちょっとしたレシビも載っていました。あ~これ作ろう!そろそろ我が家の「働く台所」に戻りましょう。2020/03/17
たまきら
30
とても好みの台所ばかり(古民家、使い心地の良さ、実際料理をする人たちの使用感)だけど、なんというか、もっと多様なスタイルを見たい気がしました。拝見したことのある台所も何軒かあって、なんだかお邪魔している気分。2022/04/19