出版社内容情報
「如来」?「菩薩」?「明王」?「天」? 表情やしぐさ、ファッション(衣服、アクセサリー、髪型)から、その仏像が誰で何を願い、どのくらい偉いのかといった仏像の見かたがわかる!建築専門出版社ならではのノウハウで、仏像の入れ物となる建物=お寺との関係も詳しく紹介!!さらには周辺の地形までも含めて、参拝者に仏界を疑似体験させるための仕掛けの数々も解説!!
内容説明
なぜ人はお寺に行くと心癒されるのか?仏像には如来、菩薩、明王、天部とさまざまな種類があります。仏像の見分け方や鑑賞方法とともに重要なのが、「うつわ」である建物の見かた。これをセットで見ることで、仏の世界がぐっと身近になるはず!本書は仏像とともに、その入れ物である寺院建築の見かたを解説しています。これを理解しないと先人達の秘めた願いは見えてきません。なぜならば、人々を病気や災いから守り、仏の世界へと導く精緻な仕掛けが、仏像の持ち物やしぐさだけでなく、建物の配置やディテールにも込められているからです。
目次
巻頭 5分で分かる仏像とお寺
1章 仏界のトップ・如来
2章 菩薩はただいま修行中
3章 明王は怒れる如来
4章 天部は仏界の用心棒
5章 仏になる人、仏像をつくる人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
41
手作り感あふれる面白さがあった。学校時代の壁新聞や自由研究を思い出す作り手の熱心さと、興味のある点へのこだわり。執筆者メンバーに建築士さんが多く、さすがに建物や配置図はプロの安定感。半面、仏像の解説図が書き手の個性が溢れすぎて、ヘタなのか味わいがあるのか、もはや分からない。綺麗に描かれたのものはさらっと通り過ぎるが、明らか気の毒なほどブサイクになってしまったものが妙に心に残る。阿修羅、微妙。布袋さん、夢でうなされそう。大好きな東寺の帝釈天がクローズアップされなくて寂しいような、ほっとしたような。2017/04/13
えっくん
33
★★★★☆如来・菩薩・明王・天部に分類した仏像の特徴のほか、印相や仏像視線に注目した解説が眼から鱗でした。仏像界のアイドルである興福寺の阿修羅像の3面は修羅・人間・天への生まれ変わりを表現していること、東大寺と鎌倉の大仏は視点が異なるため仏像と視線を合わせるには立ち位置が異なること、平等院の中堂の阿弥陀如来像は平安時代に阿字池の中にあった礼拝所から見ると視線が合うことも興味深かったです。寺院別に安置されている仏像の見るべきポイントも記載されているので、京都・奈良での仏閣巡りにも携行し、有効活用できました。2019/05/31
糸車
25
図鑑、というのがミソ。仏像の持ち物や背負っていらっしゃるあれはどう言う意味合いなのか、周辺のお連れ様は誰かとか、イラスト付きで細かく解説してあるのでへ〜、なるほどと色々為になる。ただ、一回で頭に入るとは思えない…。図書館なので返却しないといけないけど、これは手元に置いておきたい!2016/12/16
花林糖
15
(図書館本)これを手に奈良京都のお寺巡りをしたら楽しそう。丁寧に描かれた建物に味のある仏像の絵が見ていて楽しい。手元に置いておきたい本。(購入)2017/04/17
西
14
これだけよく描けるなあ、というのが正直な感想。すごくしっかりと描かれていて、作成されたスタジオワークさんに恐れ入る。今までお寺に言っても「ふーん」くらいしか思わなかったけど、これで少し理解が深まったかな2019/02/25