内容説明
かのダーウィンに「類い稀な観察者」と評されたジャン=アンリ・ファーブル(1823~1915年)。彼が情熱の限りを注ぎ込み、昆虫の習性を見事に描写した『昆虫記』全10巻は、読む者の魂を揺さぶらずにはおかない。世界を席巻した、たぐいまれなこの作品の中から、本書は最も有名な箇所を選び抜き、色鮮やかな、新たなイラストや写真を添えて現代に甦らせた。
目次
はじめに(ジャン=アンリ・ファーブルの生涯;春の饗宴;『ファーブル昆虫記』)
『ファーブル昆虫記』より抜粋(狩りバチ:狩人の本能;自然界の掃除屋;ウェルギリウスとラ・フォンテーヌ;野生のミツバチ;虫たちの旅;クモとサソリ;ガやチョウとその幼虫;カマキリとその他の狩人;本能の知性;味、色、音)
ファーブルをめぐって(ファーブルときのこ;ファーブルの後継者たち;略年表)
著者等紹介
カンブフォール,イヴ[カンブフォール,イヴ] [Cambefort,Yves]
CNRS(フランス国立科学研究センター)、フランス国立自然史博物館、パリ第7大学の名誉研究員。研究分野は、生物学、生態学、昆虫系統学、昆虫象徴学の他、昆虫学の歴史と哲学におよぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Toshi
17
今年、2023年はファーブル生誕200年だそうな。 他の読者の方々もそうですが、子供の頃ファーブルの虜になった今はおとなが、「お、こんなのあるじゃん」と手に取る本です。でも自分では買わないと思います。図書館本です。 「昆虫記」をまた読み直そう。2023/01/23
デントシロー
9
岩波文庫の完訳ファーブル昆虫記と同時に読むとファーブルの偉大さが改めて驚異と感動を与えてくれる。フランスの片田舎で教師をしながら昆虫記を表す姿は自分に勇気と仕事に対する前向きな姿勢を与えてくれる。この本ではファーブルの生い立ちも書かれており93歳の長寿を全うするまで自然界の真理を追究する姿は素晴らしい。完訳本ではなかなか具体的なイメージが湧いてこないが図や写真で主役の昆虫の姿が見れるので完訳本が読み易くなる。一つの真理を追究する精神力、知力、根気力など学べる。その姿は当時の人々に変人と思われただろう。2016/04/16
むらさき文鳥
4
ファーブル昆虫記全10巻から有名な個所を選んでイラストや写真を添えた本。抜粋集とは知らずに図書館で借りました。ファーブル昆虫記小学生と中学生の頃に読んで感銘を受けたんだけれど、その後何十年も読んでないとハタと気づき借りたのだけれど…虫の写真が大きすぎて私はちょっと読みずらかったです。2017/07/01