内容説明
本書は、管理会計アプローチによる財政改革の必要性という意職が希薄であり、国民、住民監視の圧力が、まだそれほど強く機能していないわが国において、政府管理会計システムという概念を提示するとともに、そのフレームワークと手法を明らかにし、政府会計を計画・コントロールシステムとして再構築することを意図している。政府管理会計システムという基本概念を提示し、政府管理会計システムを構成する戦略計画システム、予算管理システム、業績管理システム、コスト・マネジメントシステムのフレームワークと手法を論じることにより、わが国の財政改革に求められる政府管理会計システムの新たなアプローチと手法を提言するものである。
目次
第１部 政府管理会計システムの意義（政府管理会計システムの特質と問題点；政府管理会計システムにおけるアカウンタビリティの重要性 ほか）
第２部 米国連邦政府における管理会計システム（連邦政府における財政改革の経緯；米国連邦政府における戦略計画システム―米国連邦政府における政府業積成果法 ほか）
第３部 米国地方政府における管理会計システム（米国地方政府における財政改革の経緯；米国地方政府における戦略計画システム ほか）
第４部 政府管理会計システムの展望と課題（米国における政府管理会計システムの展望と課題―政府管理会計システムにおけるＶＦＭ監査の重要性；わが国における政府管理会計システムの展望と課題―管理会計システムによる政府会計の再構築）
著者等紹介
小林麻理［コバヤシマリ］
１９８０年早稲田大学法学部卒業、１９８２年同大学大学院法学研究科博士前期課程修了。１９８９年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。１９９２年早稲田大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。博士（商学）。現在、富士短期大学経営学科教授。日本地方自治研究学会常務理事、日本広報学会理事、国際公会計学会事務局長。総務省「２１世紀を展望した地方公営企業の戦略に関する研究会」委員、同幹事会主査、農林水産省独立行政法人評価委員会委員、文部科学省独立行政法人評価委員会ワーキンググループ専門委員。早稲田大学プロジェクト研究所客員研究員、国際ビジネス研究センター研究員
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