内容説明
かつて田中内閣を倒壊させたロッキード事件もアメリカ上院の調査が発端だった。これは同上院の調査能力の高さを示すほんの一例である。同上院はどんな分野に関しても世界最高の調査機関である。他国の上院と違い、憲法上も大きな権威と権限を認められていることが、その裏づけとなっている。この権威と権限により、アメリカ上院栄養問題特別委員会はアメリカ国内ばかりでなく、世界中の権威や研究機関の頭脳を動員して食事と健康の関係を調べ、有名なマクガバン報告(一九七七年)をまとめた。マクガバン報告が与えた衝撃はその後、日本を含め世界の栄養、健康、医学に関する流れを変え続け、いまに至る。アメリカ国立ガン研によるガンの栄養療法の研究と治療の一大プロジェクトも、それに沿った動きである。日本の厚生省(現厚生労働省)による「健康づくりのための食事指針」(昭和六〇年)もマクガバン報告の影響下で策定された。世界各国の政府が、この報告に影響されて新しい健康政策を進めている。日本の社会と学界に大きな衝撃を与えた本書旧版に、その後の諸研究を増補する改訂を行い、健康と医学を原点から考えるための最新版を読者に贈る。
目次
プロローグ M委が実証した現代病と食生活の相関関係
第1章 現代病は食生活の間違いで起きている“食源病”だ
第2章 日本でも急増した食源病
第3章 信じられないほどのビタミン・ミネラル不足
第4章 “異常現象”も多い現代の食事、健康状況
第5章 病気を起こさないための食事作戦
第6章 ガンもビタミンで治る!新しい医学に目を開こう
著者等紹介
今村光一[イマムラコウイチ]
1935年東京生まれ。早稲田大学英文科中退。18世紀の巨人スウェデンボルグの研究と翻訳で知られる一方、豊富な医学文献の収集家。健康・医学問題に関しマスコミで独自の理論を展開
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。