植物の世代交代制御因子の発見

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植物の世代交代制御因子の発見

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  • サイズ B6判/ページ数 170p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784766422979
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C3345

出版社内容情報

1980年代以降分子発生遺伝学が進展するなか、発生進化学が誕生した。生物が進化の過程で異なる形になった理由とは。

▼私が植物の発生進化を志すようになった理由(わけ)
私はつたない英語でABCモデルの提唱者の一人であるボーマン博士に自分を売り込んだ。「こんど、オーストラリアに研究室をもつと聞いたのですが、新しい研究室にヒメツリガネゴケの研究者なんていりませんか」「“How about me ? ”(私なんかどうですか)」

1980年代以降分子発生遺伝学が進展するなか、生物の形づくりにかかわる重要な遺伝子(発生遺伝子)がいくつも発見され、さらに進化的に離れた形が異なる生物間でも共通の発生遺伝子によってその形づくりが制御されていることがわかった。ここに発生進化学(いわゆる「エボデボ」)が誕生した。生物が共通にもつ発生を司る遺伝子、すなわち発生遺伝子に着目してその機能や発現を異なる生物間で比較すれば、生物が進化の過程で異なる形をもつようになった理由も説明できるのではないかと期待された。<「はじめに」より>

第1章 発生進化学との出合い
 1.1 ジェネラリストをめざした広島大学総合科学部
 コラム1 分子系統学
 1.2 植物の発生進化研究をしよう!―― 疾風怒濤の進学先探し
 コラム2 次世代シーケンサー
 コラム3 花器官形成ABCモデル

第2章 発生進化研究モデル
―― ヒメツリガネゴケの誕生 ――
 2.1 基礎生物学研究所での研究三昧
 2.2 ヒメツリガネゴケの名付け親になる
 2.3 ヒメツリガネゴケ研究始動
 2.4 相同組換えが容易とは
 2.5 ヒメツリガネゴケに有用物質をつくらせる
 2.6 発生遺伝子をクローニングできるようにすること

第3章 表現型のちがいを信じてもらうには 
―― 仮根分化を制御するPphb7 遺伝子の発見 ――
 3.1 陸上植物共通のホメオボックス型転写因子HD-Zip遺伝子
 3.2 緑の仮根
 3.3 顕微鏡技術を学ぶ
 3.4 仮根のアトラスをつくれ
 3.5 仮根、発生進化のモデルとなる

第4章 高校教師になる

第5章 コケ植物研究のメッカ、広島大学へ
 5.1 広島大学へ再び ―― そこはパラレルワールドへの入り口だった
 5.2 ヒメツリガネゴケは変わりもの?
 5.3 閉鎖果 ―― ヒメツリガネゴケの歩んだ道
 5.4 両立は不可能

第6章 KNOX1遺伝子研究 
―― 10年をかけてたどりついたその先は ――
 6.1 茎葉形成遺伝子は単相と複相で共通か?
 6.2 KNOX1遺伝子研究再び ―― 遺伝子ネットワークを比較する
 6.3 KNOX1遺伝子は胞子体共通の分裂組織維持遺伝子
 6.4 KNOX遺伝子は緑色植物共通の複相遺伝子

第7章 新天地メルボルンでの研究生活
 7.1 新天地での悪戦苦闘
 7.2 遺伝子重複がもたらしたもの

第8章 リプログラミングの謎に挑む
 8.1 ERATO長谷部分化全能性プロジェクト
 8.2 技術参事という仕事
 8.3 Researching manager
 8.4 ライフムービー社、研究成果を可視化する

第9章 世代交代の制御因子の発見
 9.1 世代交代因子の発見のきっかけになったのは
 9.2 論文執筆と人生初のプレスリリース

第10章 植物は進化の実験場
 10.1 次の獲物を求めて
 10.2 植物は進化の実験場

おわりに
参考文献
索  引

【著者紹介】
斎藤 成也
1957年生まれ。テキサス大学ヒューストン校生物学医学大学院修了(Ph.D.)。現在は国立遺伝学研究所教授。おもな著書に『DNAから見た日本人』(ちくま新書)、『ゲノム進化学入門』(共立出版)、『Introduction to Evolutionary Genomics』(Springer)、『日本列島人の歴史』(岩波ジュニア新書)などがある。

目次

第1章 発生進化学との出合い
第2章 発生進化研究モデル―ヒメツリガネゴケの誕生
第3章 表現型のちがいを信じてもらうには―仮根分化を制御するPphb7遺伝子の発見
第4章 高校教師になる
第5章 コケ植物研究のメッカ、広島大学へ
第6章 KNOX1遺伝子研究―10年をかけてたどりついたその先は
第7章 新天地メルボルンでの研究生活
第8章 リプログラミングの謎に挑む
第9章 世代交代の制御因子の発見
第10章 植物は進化の実験場

著者等紹介

榊原恵子[サカキバラケイコ]
1973年生まれ。総合研究大学院大学にて博士(理学)取得。山口県立萩高等学校常勤講師、広島大学大学院理学研究科日本学術振興会特別研究員(PD)、オーストラリア・モナシュ大学リサーチフェロー、科学技術振興機構ERATO長谷部分化全能性プロジェクト技術参事、東京大学大学院理学系研究科助教などを経て、現在は金沢大学男女共同参画キャリアデザインラボラトリー博士研究員。専門は植物の発生進化

斎藤成也[サイトウナルヤ]
国立遺伝学研究所教授

塚谷裕一[ツカヤヒロカズ]
1964年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了、博士(理学)。現職は東京大学大学院理学系研究科教授。岡崎統合バイオサイエンスセンターおよび放送大学客員教授も務める

高橋淑子[タカハシヨシコ]
京都大学大学院理学研究科生物科学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Teo

2
本のタイトルは正確には「私が植物の世代交代制御因子の発見するまで」だと思う。そこまでに著者がどう言う所を渡り歩いてどう言う実験をしたのか。その結果に至った話。だから途中途中で誰々さんがどうしたとか沢山登場する。そう言う本として読まないといけない。確かに緑色植物門で種子植物の複相胞子体が大きくなった制御因子となったのだろうと言うのは面白い。ただ、例えば褐藻綱ではコンブ目は複相胞子体が大きく単相配偶体は極めて小さい。そう言うのはどう考えているのだろうか。2016/10/24

thinkeroid

1
2013年に本書の著者らによってScienceに掲載されたヒメツリガネゴケ核相交代因子の論文は、米国にいる時に読み、犀が突撃していくかのようにクリアでストレートな発生生物学で、私自身強い感動があったし、初学者にとっては長く範となるであろう論文だが、本書はいくばくのまわりみちとともに、そこに至る舞台裏を語っている。2016/06/05

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