出版社内容情報
明治政府の議法機関・元老院(明治8~23年)を、その成立から終焉までを通して検討した初の研究書。
▼本書は、明治政府の議法機関・元老院(明治8~23年)の創設から終焉までを通して検討した初の研究書である。創設時における複数の公議理念のせめぎ合いとその摺合せの政治的プロセスを明らかにし、制度と人の変遷、審議事項の包括的な検討を通して、議官たちの「立法」に関わる手探りの模索を詳細に解明。貴族院への人的な連続までを視野に収める。従来の研究では、帝国議会以前の過渡期的な機関に過ぎないとされてきた元老院の、政治史的な再評価を行う意欲作。
<b>序 論</b>
<b>本 論</b>
<b>第一章 元老院の創設</b>
一 はじめに
二 構想としての元老院
三 具体化される元老院
四 政争の場となる元老院
五 おわりに
<b>第二章 草創期元老院議官考 ―― 意見書を通じて ――</b>
一 はじめに
二 草創期元老院の議官任命
三 元老院意見書
(一) 近代化
(二) 公議政治
四 おわりに
<b>第三章 元老院の「議法」機能 ―― 明治太政官期を中心に ――</b>
一 はじめに
二 太政官期を俯瞰して
三 個別事例を検討して
(一) 元老院が修正したもの
(二) 元老院が否決したもの
(三) 元老院が発したもの
(四) 元老院から返還されたもの
四 おわりに
<b>第四章 明治十年代前半の元老院</b>
一 はじめに
二 明治十~十二年の元老院
三 明治十三年の元老院
四 明治十四年の元老院
五 おわりに
<b>第五章 内閣制度創設後の元老院 ―― 議法・立法・上院 ――</b>
一 はじめに
二 元老院会議の全体像
三 元老院議官の政治意識
四 貴族院令と元老院
五 おわりに
<b>第六章 明治憲法と元老院</b>
一 はじめに
二 号外意見書の登場
三 元老院会議の動向
四 枢密院条項の登場
五 おわりに
<b>第七章 元老院の終焉</b>
一 はじめに
二 改革論の終焉
三 元老院の閉院
四 議官達の処遇
五 おわりに
<b>付 論 元老院に関する新史料</b>
<b>―― 号外第四二号意見書「元老院章程ニ関スル意見書」 ――</b>
一 元老院会議筆記について
二 第一読会
三 第二読会
<b>結 論</b>
<b>初出一覧</b>
<b>主要引用史料・参考文献</b>
<b>あとがき</b>
<b>索 引</b>
【著者紹介】
久保田 哲
1982年生まれ。2010年、慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。現在、武蔵野学院大学大学院国際コミュニケーション研究科准教授。
主要業績に、『グローバル化と日本の政治・経済 ―― TPP交渉と日米同盟のゆくえ』(共著、芦書房、2014年)、「現代日本の立法 ―― 日米比較を通じて」(『武蔵野学院大学日本総合研究所研究紀要』第10輯、2013年)、「『護憲』という言葉 ―― 憲法改正論議を巡る問題の所在」(『武蔵野学院大学日本総合研究所研究紀要』第11輯、2014年)、などがある。
内容説明
本書は、明治政府の議法機関・元老院(明治8~23年)の創設から終焉までを通して検討した初の研究書である。創設時における複数の公議理念のせめぎ合いとその摺合せの政治的プロセスを明らかにし、制度と人の変遷、審議事項の包括的な検討を通して、議官たちの「立法」に関わる手探りの模索を詳細に解明。貴族院への人的な連続までを視野に収める。従来の研究では、帝国議会以前の過渡期的な機関に過ぎないとされてきた元老院の、政治史的な再評価を行う意欲作。
目次
第1章 元老院の創設
第2章 草創期元老院議官考―意見書を通じて
第3章 元老院の「議法」機能―明治太政官期を中心に
第4章 明治十年代前半の元老院
第5章 内閣制度創設後の元老院―議法・立法・上院
第6章 明治憲法と元老院
第7章 元老院の終焉
付論 元老院に関する新史料―号外第四二号意見書「元老院章程ニ関スル意見書」
著者等紹介
久保田哲[クボタサトシ]
1982年生まれ。2010年、慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。現在、武蔵野学院大学大学院国際コミュニケーション研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 電子書籍
- 不知霧~そこから生きては出られない~【…
-
- 電子書籍
- 暇人、魔王の姿で異世界へ 時々チートな…