内容説明
大日本帝国崩壊後、アジア・太平洋地域の残留日本人が早期に帰還できたのはなぜか?各国の一次資料を基にした国際政治の観点から、連合国の思惑のなかで各地の日本軍と民間人がたどった帰還の実態、そして戦後日本社会へ与えた影響を多角的に明らかにする。
目次
序論 引揚・復員研究の視角と終戦史の見直し
第1章 大日本帝国の崩壊と残留日本人引揚問題―国際関係のなかの海外引揚
第2章 日本軍の武装解除についての一考察
第3章 大陸引揚者と共産圏情報―日米両政府の引揚者尋問調査
第4章 中華人民共和国の日本人「戦犯」処理―裁かれた「帝国」
第5章 朝鮮半島からの引揚と「日本人世話会」の救護活動―朝鮮総督府・京城帝国大学関係者を中心に
第6章 ラバウルからの日本軍の復員過程
第7章 遺骨の帰還
著者等紹介
増田弘[マスダヒロシ]
東洋英和女学院大学国際社会学部教授。1947年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。専門分野は日本政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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