内容説明
テクストを取り囲む視覚的な要素は、いかに私たちの読書行為に影響を与えるのか?書物の「仕掛け」を読み解く。挿絵やブックデザインから、古今東西の貴重書を分析する11篇の論考を収録。
目次
繪抄、繪字引の世界
『卜養狂歌絵巻』における挿絵と本文
ベアトゥス写本の「開かれた天の神殿と深淵を上る獣」をめぐって
中世医学の図像―心身の相関関係を読む
聖書に見る本文の構造の視覚的な提示方法
時祷書の物語性と教訓性―『ローマ式典礼の時祷書』(パリ、1525年)をめぐって
近代初期における珍品蒐集―イギリス王立協会のコレクションカタログを中心に
カフカ研究の憂鬱―高度複製技術時代の文学作品
挿絵の中のイギリス・ルネサンス演劇
奈良絵本・絵巻『堯舜』をめぐって
絵巻の錯簡―『年中行事絵巻』内宴の巻の場合
著者等紹介
松田隆美[マツダタカミ]
慶應義塾大学文学部教授(中世英文学、思想史)。ヨーク大学大学院博士課程修了(Ph.D.)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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