内容説明
古代と現代の言葉をつなぐ奇跡、メタファ。古代ヘブライ人のしなやかな言語観は、時空を超えて、現代の私たちに何を語りかけているのだろうか。本書はメタファの仕組みを解析しながら、数千年前に描かれた難解な古代ヘブライ語の表現世界をやさしく読み解いていく。言語の歴史的変化を扱うフィロロジストと、現代の言語データを理論に基づいて分析するセオリストの協働研究によって実現した『旧約聖書』の通時的視点かつ共時的視点の統合。巻末には、その分析リストを掲載した。180にわたる項目は、聖書の読解のみならず、日常の英語表現や欧米の文学作品及び映画などにみられる比喩表現の読み解きにも役立つだろう。
目次
第1部 聖書の扉を開く(『旧約聖書』の世界;『旧約聖書』と古代世界;子音文字の記憶 ほか)
第2部 メタファの扉を開く(天地創造と「光」;「概念」と日常に溢れる比喩)
第3部 メタファを通して聖書の扉を開く(『旧約聖書』のメタファ;翻訳とメタファの変容)
付録―聖書の比喩表現分析リスト
著者等紹介
橋本功[ハシモトイサオ]
1944年生まれ。関西外国語大学外国語学部教授。名古屋大学大学院修士課程修了、文学博士(名古屋大学)。専攻は、英語史、聖書英語の研究
八木橋宏勇[ヤギハシヒロトシ]
1979年生まれ。杏林大学外国語学部講師。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程(単位取得満期退学)。専攻は、認知言語学・社会言語学・第二言語習得論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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