内容説明
企業社会の実態が大きく変化し、会社法の大幅改正が行われるなど、生きた商法研究の重要性がますます高まっている。本書は、慶應義塾大学商法研究会が同大学紀要『法学研究』に掲載してきた下級審商事判例(平成元年‐5年)の評釈をまとめたものである。
目次
第1編 会社(株式;株主総会 ほか)
第2編 商行為(明告を欠く高価品の紛失による運送人の責任とフランチャイザーの名板貸責任;従業員の会社に対する貸付金の先取特権性の有無)
第3編 保険(自動車保険における分割保険料の履行遅滞と保険者の責任;生命共済において、被共済者が第一順位の受取人に故殺され、当該受取人もこれと同時に死亡した場合の次順位受取人の共済金請求の可否 ほか)
第4編 手形・小切手(既存債権の支払のために振り出された手形が除権判決により無効になった場合と既存債権の権利行使の方法;書替後の手残手形と期限後裏書 ほか)
第5編 証券取引(内部者取引を理由とする損害賠償請求が因果関係がないとして棄却された事例;未決定事実の重要性と内部者取引の成否)