内容説明
政治の手段としての戦争を違法化し、参加し、連帯し、リベラル・デモクラシーの究極の可能性を追求することで築き上げる市民社会の構想―国家主義も個人主義も超えて見出されるべき新しい市民社会論の提示を試みる。
目次
総論―ポスト・ウォー・シティズンシップ?
第1部 市民とは何か(近代世界における公私関係の変容と政治の可能性;市民社会というヤヌス ほか)
第2部 ポスト・ウォーの条件(東京裁判と戦後日本刑法学;カントの永遠平和論と現代―「新しい戦争」時代の世界市民)
第3部 多文化・多世代共存社会の構想力(解放プロジェクトとしての多文化主義―批判的教育学の理論と実践をめぐって;リベラル・ナショナリズム論の意義と展望―多様なリベラル・デモクラシーの花開く世界を目指して ほか)
第4部 市民、その「戦争」のあと(日本プロテスタンティズムの戦後経験―福音派を中心として;Sound of Silence―戦後世界における「寛容」の問題性と可能性)
著者等紹介
萩原能久[ハギワラヨシヒサ]
慶応義塾大学法学部教授。1956年生まれ。慶応義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了
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