内容説明
染色家・柚木沙弥郎を長年取材しつづける編集者・熱田千鶴だからこそ書ける、柚木沙弥郎のことば。
目次
口絵―染色作品を中心に
はじめのあいさつ(柚木沙弥郎)
はじめに(熱田千鶴)
98歳の今思うこと
柚木沙弥郎をひもとく
口絵―ドローイングやスケッチを中心に
再録
日々のつれづれ
あとがき(熱田千鶴)
おわりのあいさつ(柚木沙弥郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
42
柚木沙弥郎さんを全く知りませんでした。最初のページから数枚は作品の写真だったのですが、軽く見る程度だったのが、読み進むにつれて興味津々。何度も写真を見直したり検索をかけたり。この本の熱田さんもすごい。8年間も取材を続けてこられて柚木さんへのリスペクトが溢れていました。「物心ついたのは80歳から」の今年99歳のお言葉に元気をいただきました。「沙弥とは勉強中の坊主」とのことで、祖父が名付けたそうです。「旅の歓び」も読みたいのですが、図書館にはなく、なんと24,800円。図書館でリクエスト受付できるかな。2021/08/19
ふう
26
2024年1冊目。今102歳の柚木さん。お住まいのリビングの楽しいディスプレイが生活の質を物語る。表紙をはじめ、章ごとのカラーページがどれも素敵。今年は芹沢銈介を見に行く予定だが、そのお弟子さん(柚木さん)の話も素晴らしい。セント・マイケルズ・マウントとアルフレッド・ウォリスの絵の話、行ってみたいし見てみたい。北欧にも行きたい。今年したいことが一気に増えた。2024/01/05
ツキノ
25
2021年2月発行。出会いから出会いから8年、様々な媒体で取材を重ねた編集者・熱田千鶴による柚木沙弥郎のことば集。いわゆる名言集ではなく、章の頭に熱田氏による解説がつくので、柚木沙弥郎を知らない人にも、これまでどのような活動をしてきたのかわかるようになっている。写真も多数あるのが魅力。最近の「柚木ブーム」は作品と人柄がセットになっている、というのも頷ける。ずっと根っこにあるという民藝、アート、旅、本についてなど、読んでいてとても楽しかった。いくつも引用して心にとどめておきたい言葉がある。2021/06/14
ykshzk(虎猫図案房)
21
1月に101歳で天寿を全うされた柚木さん。90代後半での、気心知れた編集者(=著者)の方との雑談の内容がまた良い。柚木さんとお茶しながら沢山お話し出来た著者は幸運だ。どんな自己啓発本や哲学書を読むよりも私には効く、柚木沙弥郎氏の言葉。いつも何かが不安で、インスタやHPなんかに、何者かになりたいと焦っている自分のかたちを不十分なままに載せてしまう、そんな私に「物心ついたのは80歳を過ぎてからだよ」という柚木さんの言葉やたたずまい(残念ながらお会いは出来なかったけれど)は癒し薬でありカンフル剤であり。 2024/03/17
ochatomo
19
展覧会へ行く前に読む 生粋のシティボーイで御年99歳の現役アーティスト! 8年かけて取材した前向きなことばを紹介 『まずは継続して、そして自信をつけること』 『“社会的な個人”と“個人的な個人”がある。』 2021刊2022/04/04