内容説明
都市探検家のパイオニアであるアンドレ・ゴヴィアはカメラを片手に世界22カ国を巡り、時代の流れに取り残された都会のデッド・スペースをとらえてきた。彼が切り取った「放置された世界」の数々は、脳裏に焼きついて離れない空間のショーケースともいえるだろう。哀愁。計り知れない悲しみ。そして不思議な魅力。それらを持つ、廃屋となった邸宅、自動車廃棄場、荒廃した病院といった建物、場所―人間がすること全ての行く末を考えさせられると同時に、豊か過ぎない世界、野性的な空間、そしてそこから浮かびあがる波乱に満ちた人生への、ぼんやりとした憧憬を抱かされる、新しい廃墟写真集。