内容説明
食事はすべてのはじまり。大切なことは、一日一日、自分自身の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる暮らしのリズムをつくること。その柱となるのが、一汁一菜という食事のスタイル。合理的な米の扱いと炊き方、具だくさんの味噌汁。
目次
今、なぜ一汁一菜か
暮らしの寸法
毎日の食事
一汁一菜の実践
作る人と食べる人
おいしさの原点
和食を初期化する
一汁一菜からはじまる楽しみ
著者等紹介
土井善晴[ドイヨシハル]
料理研究家/1957年、大阪生まれ。スイス、フランスでフランス料理を学び、帰国後、大阪「味吉兆」で日本料理を修業。土井勝料理学校講師を経て1992年に「おいしいもの研究所」を設立。変化する食文化と周辺を考察し、命を作る仕事である家庭料理の本質と、持続可能な日本らしい食をメディアを通して提案する。元早稲田大学非常勤講師、学習院女子大学講師。1988年~「おかずのクッキング」(テレビ朝日系)レギュラー講師、1987年~「きょうの料理」(Eテレ)講師。暮らしの雑誌の連載、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
271
写真が多くを物語る。決して贅を凝らしていないありふれた食材であるのに、なんと美味しそうに見えることか。なぜ一汁一菜に辿り着いたのか、ご本人が料理を通して達した考え方はとても説得力があって頷ける。脳が喜ぶおいしさと身体全体が喜ぶおいしさは別だ等々、なるほどな〜と腑に落ちる言葉もちらほら。少し気になるのは大切なポイントや肝心なところで他人様の引用が多く、全てはすーっと心に入ってこない。とはいえ身に沁みてくる話が豊富なので読んで損はなし。味噌汁の話にはがっつり心を掴まれたので毎食しっかり飲むようにしよう。2022/10/12
mura_ユル活動
216
テレビにも出ている料理研究家、土井さんの本。研究家というのは本書を読むとたいへんわかる。本書のタイトル、ハレの日の料理と違って、味噌汁を具沢山としご飯といただく家庭料理「一汁一菜」というシステム。色々と料理のことを考えてきたからこそ出てくる言葉の数々。「プロの料理と家庭料理の考」はなるほどなあと。「食事」は材料の買い出しから片付けまでを言うと著者。UNESCOの世界無形文化遺産に登録されている「和食」。多くのエピソードと和食を表現する言葉が出てくる。美学のところは少し流して読んだ。→続く2020/01/04
けんとまん1007
149
一汁一菜の意味を、初めてきちんと知った。先人の知恵の結晶であり、和食の哲学でもある。食は命を繋ぐもの。毎日、変わらず食べても飽きないものの筆頭がご飯。その理由と意味を知ることで、考え方も変わる。さりげなく、控え目で、それでいて深く奥ゆかしい生き方に通じる。2021/10/21
やっちゃん
123
少し大げさかなとは思いましたが、古き良き日本の食文化はまさに遺産だと思う。合理化のあおりか自分自身含め現代にあまり受け継がれていないのが残念。せめて残さず感謝して食事したいですね。味噌汁のバリエーションが多くて楽しい。牛丼ばっかじゃダメだ。2023/12/27
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
118
カフェに置いてあったので手にした本。パラパラと斜め読みながらなるほどなと。結論ははっきり言ってこのタイトルを読めば全てである。日々の暮らしの料理は「一汁一菜で充分という提案」ご飯に具沢山の味噌汁、お漬物。これだけあれば栄養のバランスもよく、「手の込んだ料理を作らねば」というストレスからも解消される。確かにそうだと思う。日々の食事とハレの日の食事は違って当然、一汁一菜は決して手抜き料理ではない。私も週末には冷蔵庫の在庫整理と称してなんでもありの具沢山な味噌汁を作るが、それでいいのだと安心した。★★★2017/11/17
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