内容説明
風見鶏、煉瓦造、白壁、赤い屋根、マントルピース、クローバー型の小窓…英国風意匠・ゴシック様式・コロニアル様式等、優雅で洒脱な西欧建築のエッセンスを盛り込んだ、明治から昭和初期にかけての洋館・洋風建築120種類、740カット以上を収録。
目次
1(異人館・領事館;個人住宅)
2(役所・公会堂;銀行;会社・商店)
3(迎賓館;ホテル;倶楽部)
4(学校;博物館;美術館)
5(宗教施設;駅舎;工場)
著者等紹介
伊藤隆之[イトウタカユキ]
1964年埼玉県生まれ。早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。日本の近代建築に関心を持ち、1989年より全国各地を訪れて写真による建物の記録を始める。国内のほかに日本が建設した東アジア各地の都市や建物、日本の近代建築に影響を及ぼした19世紀末~20世紀初頭のヨーロッパにおけるアール・ヌーヴォーやセセッションといった様式革新期の建築も撮影している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
36
こうした資料集の使い方がやっとわかりました。トレースしてそのまま背景に使っていいんですね。六角形に張り出したお部屋とかアーチ窓とか好きなので堪らない一冊でした。小笠原邸はお花が好きな方だったのか、ステンドグラスも外壁の装飾もお花のデザインでとってもドリーミー。鳩山邸はさすがというか、鳩一色でした。なかなかお邪魔しにくい個人のお家だけでなく、学校や銀行、駅といった公共施設も充実しています。東京駅、今度行ったらゆっくり上を見上げてみようっと。地方にある建物も魅力的なのがいっぱい。特に東北地方。訪ねてみたいです2017/07/31
珂音
10
帯に「作画のための・・・」とあるのでマンガ家さんとかイラストレータさんとか、そっち方面のお仕事してらっしゃる方のための資料集なんでしょう。写真集というより数多くのカットを詰め込んだ感じ。これを元に絵を描くのが前提なのでどんな小さな画像もきれいです。2012/07/21
oDaDa
8
本来は、マンガやイラストのなどのビジュアル資料としての本なようだが、日本近代建築において、この値段でここまで良質な写真集は見たことがない。写真に対して説明文は1行程度だが、その分写真集として非常に贅沢なページ割をしている。都内においては迎賓館や旧岩崎邸、前田邸は別格。旧鳩山邸、旧小笠原邸の存在を見落としていた。関西や長崎、福岡、青森にも有名ではないが美麗な近代建築は数多く残っている。日本の現代建築も擬洋風建築や、帝冠様式(山口晃の絵に出てくるような和洋折衷の建物)を建てまくればいいのに。2014/01/30
yuuuming
6
意外と東北にあるもんなんだなー。五分の一はいったことがあるとこだと思う。財閥関係者以外はいれないっていう近代建築相当あるよね~。そこらへん特集してる本ないかしら。2013/05/11
Takashi Edamoto
1
ビジュアル資料、という部分を見落としていた…。 見る資料としてはカラー写真でその建物の外観と見るべきポイント的なものがあるので申し分ない。 ただ、見取り図や構図、来歴やら様式やらの建築に関わる資料は少ないので、そちらの資料は別で探す必要がある。 やはり、神戸、長崎に多いが、意外に東北にもある。2013/10/14