出版社内容情報
お勝の息子の幸助が、顔に傷をこしらえて帰ってきた。なんでも、不忍池の畔に暮らす〈池の子〉と呼ばれる孤児たちと喧嘩になったのだという。青物売りのお六が川に捧げた胡瓜が喧嘩のもとだと知ったお勝は、お六とともに孤児たちのもとに向かう。これを機に、お勝とお六は〈池の子〉たちとの絆を深めていくのだが――。くすりと笑えてほろりと泣ける、これぞ人情物の決定版。時代劇の超大物脚本家が贈る、大人気シリーズ第五弾!
内容説明
お勝の息子の幸助が、顔に傷をこしらえて帰ってきた。なんでも、不忍池の畔に暮らす“池の子”と呼ばれる孤児たちと喧嘩になったのだという。青物売りのお六が川に捧げた胡瓜が喧嘩のもとだと知ったお勝は、お六とともに孤児たちのもとに向かう。これを機に、お勝とお六は“池の子”たちとの絆を深めていくのだが―。くすりと笑えてほろりと泣ける、これぞ人情物の決定版。時代劇の超大物脚本家が贈る、大人気シリーズ第五弾!
著者等紹介
金子成人[カネコナリト]
1949年長崎県生まれ。会社勤めのかたわら倉本聰に師事し、72年『おはよう』で脚本家デビュー。以来『太陽にほえろ!』『大都会』といった現代物から『鬼平犯科帳』『剣客商売』『御家人斬九郎』『水戸黄門』といった時代物、大河ドラマ『義経』など、数々の人気作品を手がける。2014年「付添い屋・六平太」シリーズ(小学館文庫)にて小説デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
90
シリーズ第5弾。今回も人情、愛情たっぷり。いつも井戸端から始まるごんげん長屋の風景は季節の移り変わりを映してくれ、住人たちの登場でぼやっと忘れかけてる半年前の記憶を戻してくれる。「池畔の子」は私がこの作品をずっと好きな理由を再認識させてくれる物語。長屋のお六がある理由で売れ残ったキュウリを川に投げている。それを拾って食べていた孤児たちとお勝の息子・幸助が喧嘩をした。親は無くても一生懸命に生きる子供たちと、過去に誤って自分の子供を死なせてしまったお六の後悔。子供たちを救うかみなりお勝。子供たちに幸あれ!2022/09/11
やま
56
① 女手ひとつで三人の子供を育てるお勝の奮闘物語です。文政二年(1819年)、江戸は根津権現社の近くの「ごんげん長屋」に住まいして、孤児であったお琴13才、幸助11才、お妙8才の3人の子供たちを、女手ひとつで育てるお勝39才は、女ながら根津権現社の南側にある質舗「岩木屋」の番頭を務めています。→2023/03/09
ときわ
16
時代小説にはこの本だけでなく貰い子をするという事がよく出てくる。子供の死亡率は高かっただろうし、今も昔も欲しくても子供が生まれないという事はある。家の存続のために、また働き手が欲しくて、子供を貰う事は現代日本より多かったのかな。小説でなく、実際のことを知りたいと思う。貰われていく子たちが幸せになれますように。2023/05/26
tomtom
14
お六の子どもを思う気持ちが素敵だった。ああやって地域の人たちが見守っていけるのもいいなと思う。孤児たちも自分たちで変わろうとしていたこともすごいことだと思う。2023/08/19
ひ ろ
14
★★★☆☆2023/07/11