内容説明
有名無名の木造建築作品を探して世界各地を旅した著者は、日本の寺院、ノルウェーのスターヴ教会、「painted lady(派手な化粧の女性)」とも呼ばれるカラフルにペイントされたサンフランシスコの住宅街などの名所を訪れただけでなく、書籍に取り上げられたことのない無名の建築物も探し当てていった。したがって本書は、建築史を扱った重要な資料であるだけでなく、刺激的な世界旅行が楽しめるビジュアルブックにもなっている。さらに本書では、広範な研究に基づいて、木造建造物の施工技術や文化的背景が明らかにされる。
目次
建築技法
極東
北ヨーロッパ
西ヨーロッパ
東ヨーロッパ
アメリカ
東南アジア
オーストラリア
木造建築の未来
新たなアプローチ
著者等紹介
プライス,ウィル[プライス,ウィル][Pryce,Will]
ケンブリッジ大学およびロイヤル・カレッジ・オヴ・アートで建築学を、ロンドン・カレッジ・オヴ・プリンティングでフォトジャーナリズムを学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
354
著者のウィル・プライスはケンブリッジで建築を学んだ後、さらにロンドンでフォトジャーナリズムを学んだ人。したがって、取材も本文の執筆も写真もすべて自分でこなしているようだ。巻頭からは日本の木造建築が紹介される。世界最古の法隆寺や平等院鳳凰堂、そして城郭建築の代表として姫路城。続いては北京の故宮。アジアで目を引くのはタイ北部からミャンマーの木造寺院建築群。ヨーロッパでは北欧、東欧、ロシアは素晴らしい意匠の木造教会群の宝庫である。表紙写真のプレオブラジェンスカヤ教会(キジ島)はその白眉である。2022/04/11
yomineko@ヴィタリにゃん
62
読み友様からのご紹介本。重くて高価な本です📚表紙はロシアの木製教会。きちんと正教会の玉ねぎ型になっている。北京の故宮は行った事があるが余りの素晴らしさに圧倒された。金閣寺は1950年馬鹿者により放火されるが再建✨姫路城は白鷺城と呼ばれるだけあり美しい。建てろと命じるのは易し。大工さん&設計士の知力が凄い。石造りのイメージがあるヨーロッパだが、木造建築も数多くあり木の生命力の高さを感じる。2022/05/04
ポカホンタス
3
世界の木造建築を美しい写真で紹介。大型本で1kgくらいあり、重い。中之島のジュンクで見つけて衝動買い。眺めていると厭きない。木造建築って、生きている。建物になることで、樹木という植物が、動きを予感させる巨大な動物的な生き物へと変貌する。ああ、木遁の術が使いたい。2010/09/20
minamimi
2
表紙のインパクトがすごい。大型本で重たいけれどすぐに借りることにした。表紙を飾るロシアのプレオブラジェンスカヤ教会の他にも、世界各地の木造建築が載っている。日本のお城やお寺もあるし、シンプルなものから有機的なフォルムなものまで。ただ残念なのが本の臭い。あまり借りられていない本のようで、開くと臭いが気になって仕方なかった…。2022/07/19