目次
第1章 地震と活断層
第2章 断層の調べ方
第3章 断層のずれの予測
第4章 地震断層が引き起こす災害
第5章 断層のずれへの備え
第6章 活断層問題の考え方の多様性―原子力発電所を例に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青雲空
4
活断層をわかりやすく、ということだが十分難しかった。 しかし最終章の活断層と原発について、地質学者、変形地形学、工学などの専門家に考えをインタビューした章は興味深かった。「活断層だけ警戒しすぎ」、「総合判断でリスク評価を」という専門家もいるのであるが、再生エネルギーの活用技術がここまで進歩した中で、高いリスクをとって原発に固執する必要があるのか? それを決めるのは主権者である国民だろうというマトメに納得する。2023/04/25
緑のたぬき
2
活断層が分かる(分かるとは言っていない)本。専門的で活断層とは何ぞや?の解説だが、それなりに難しい。最終章は各学会の専門家が各断層と原発のリスク評価について議論。電力の建設ありきの調査を見ると、活断層のリスクを過少評価しすぎというのが事実に見える。(大学の研究者にひも付き資金提供して御用学者にしていたし)能登地震もそうだが、近年は数千年に一度の地震が襲来しすぎなので、リスクは厳しめに見ておいた方がよいのだろう。2024/01/29
aochama
2
活断層の基礎に始まり、調査方法、災害、対応策と専門的なところも多いですが、活断層についての概要把握ができます。この本の白眉は、最終章で原発と活断層について専門家が個別に意見を述べるところ。随分考え方に差異があるんですね。果たして日本に原発は必要なのか?考えさせられる内容で地学解説本とは一味違うものでした。2022/08/11
yasu7777
2
★★★☆☆ 活断層の見方に関して概観ができる。2016/12/05
後藤良平
1
何気なく図書館で借りてきたが、画期的な本だと思う。断層に関連する三つの学会が共同してまとめた本。理学・工学の妙面から光をあて活断層問題の本質を一般の人に正しく理解してもらうことを目的にしている。原子力発電所の再稼働で、一番問題になっているのが、発電所直近の断層が、活断層か否かである。それに関連することが色々と書かれている。断定は難しいが、疑わしきは活断層とすべきか、疑わしきは活断層でないと判断するか。非常に難しい判断だ。電力会社ではなく国が前面に立ってジャッジすべきではないのか?年間No.123城東図書館2022/11/14
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