内容説明
本書は高分子物質の材料としての研究、開発に携わっている人々に、高分子であるがゆえに生み出される力学現象の面白さを、一方、高分子材料を用いる製品の力学機能に関する研究、開発に携わっている人々に、そのような力学現象を生み出している高分子という物質の特異性と面白さを伝えることをめざすものである。本書の意図はまずなにより読者に高分子力学の面白さを伝えたいという点にあり、したがって解の厳密さを求めるよりも、多少荒っぽくとも高分子力学の概念、全体像およびその物理的イメージを描き出すことに主眼を置いている。
目次
1章 高分子鎖の弾性
2章 高分子鎖の粘弾性
3章 振動減衰と高分子物質
4章 高分子の摩擦
5章 高分子の摩耗
6章 高分子の応力解析
7章 高分子の破壊
8章 高分子の疲労
9章 高分子のフラクトグラフィー
10章 高分子の耐久寿命予測
11章 高分子の補強
著者等紹介
深堀美英[フカホリヨシヒデ]
1970年九州大学工学部応用化学科(修士)卒。同年(株)ブリヂストン入社。1974年ロンドン大学留学、「粘弾性体の破壊力学」でPhd取得(1976年)。現在、(株)一条工務店免震住宅推進部主幹。ブリヂストン在任中(1970~2000年)に研究部長、材料開発部長を歴任する一方、京都大学客員助教授、東京理科大学および山形大学非常勤講師を兼任。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。