感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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本書は神経性無食欲症(AN)の身体管理において、超急性期から慢性期にかけての細やかなプロトコールが記されている。本来拒食症は精神科のみで対応するのは困難であり身体科との連携が重要となるが、本書に則って全身管理を行う事で、ANにおける最も由々しき代謝合併症であるRefeeding症候群を抑え込む事が可能、としている。また月曜の予定入院とする事で、土日に大きく方針が変わることの無いようなプロトコールとなっており、非常に有用なマニュアルである。拒食症は心理教育よりも安定的な体重増加が最も重要である。2021/03/11
K K
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再読。臨床でも活かすべく、メモを取りながらの読み込みとなった。入院当日から第4期に至るまでの治療方針は非常に参考になった。ひとつ疑問に思うのは、ビタミン補給に対する対応が今ひとつ具体性に乏しい事である。ビタミンで急速補正となるのはB1などが挙げられるが、添付文書通りの処方で構わないという事なのだろうか。その他にも家族指導や栄養指導、行動制限療法などもう少し詳細が知りたい所ではあるが、それは摂食障害ガイドラインなどに任せるということなのだろう。2021/03/19