出版社内容情報
《内容》 文章を書くことが嫌い,苦手,自信がない,と書くことに否定的な学生に,文章を書くことは本来楽しいものであるということを説いた.「三分節」「常体」「一文を短く」をキーワードに,レポートや論文を書く際の基本的法則,原稿用紙の使い方,文体,段落構成,読点の使い方などがわかりやすく解説されている.レポート,ケーススタディ,看護観の書き方がわかり,看護記録,申し送り状,実習報告,サマリーに応用できる.特に今回の改訂では11~13章を追加.文章力を伸ばすための考える力,漢字使用の基準,現代仮名遣いと送り仮名の付け方について加筆し,内容をさらに充実した.文章を書くために必要な基本的知識がわかりやすく簡潔にまとめてあり,文章力向上に役立つ書として,準看護科の国語のテキスト,看護科の論理学のテキストに勿論,看護学生のみならず,一般読者にもお勧めできる本である.
《目次》
1章 レポート・論文を書く基本
1.「三分節」で書く
2.文体は常体で書く
3.文体を統一する
4.執筆上の留意点
5.原稿用紙を使う約束事を守る
6.文章全体の長さと段落構成
7.作品によって結論の位置を変える
8.文体例
2章 書くまでの3段階と書くことの意義
1.書くまでの3段階
2.読書レポート課題
3.書くことの意義
4.「学ぶ-教える」教育の可能性と魅力
3章 論理的な読点の打ち方
1.読点の打ち方には客観的な基準はない
2.読点の三つの性質
3.文学で使う強調の読点
4.主語の後の読点と一重カッコを使った会話文の前後の読点
5.読点の必要度と効果
6.読点と語順の関係
7.論理的な読点の打ち方
4章 良い作品を書くには
1.材料を用意する
2.自分を他者の立場に置いて書く
3.読みと闘う
4.作文とレポート・論文との違いを理解する
5.転ばし過ぎない
6.論文では「主語」を省略しない
7.逆説でメリハリをつける
8.推敲を行う
5章 「私の看護観」の書き方
1.「看護観」と「看護」の定義
2.看護体験と看護理論
3.全体の構成方法
4.「私の看護観」の構成
5.理想は看護理論か看護師像か
6章「ケーススタディ」の書き方
1.研究方法と選択
2.本題と副題の構成
3.「はじめに」に全体の要約を書く
4.「はじめに」「看護の実際(看護過程)」「考察」の関係
5.「看護の実際」の段落構成
6.「おわりに」で断り書きをする
7章 論文に使う用語の諸問題
1.人名の表記
2.専門用語の使用上の注意点
3.外国語を省略して頭文字を使う場合
4.表記の問題
5.避けたい表現
6.外国語の「誤訳」の問題
8章 日本語の論理
1.日本語は哲学的である
2.日本語は合理的である
3.日本語特有の性格
4.外国語と比較した日本語の特徴
5.ヨーロッパ言語の名詞の区別が意味するもの
6.長音表記のしかた
9章 日本語の敬語の論理
1.人を呼ぶ場合と書き言葉の敬語の論理
2.敬語の規則・不規則変化の論理
3.敬意を表す敬語の論理
4.敬語の変化の論理
5.敬語の複雑な論理
6.親書・手紙・紹介状などの敬意の論理
10章 美しい文章とは
1.美しい行為とは
2.看護における美しい行為とは
11章 論理的に正しい文章の書き方
1.考える(思考)とは何か
2.「事例研究」の執筆に注意したい表現
12章 漢字の論理
1.学ぶ漢字の数の変遷
2.漢字使用上の課題
3.間違いやすい漢字
13章 現代仮名遣いと送り仮名の論理
1.現代仮名遣いの論理
2.送り仮名の付け方の論理
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- 和書
- 松浦寿輝詩集 現代詩文庫