出版社内容情報
日本ロボット学会会長が、未来の研究者へ捧ぐ!
ビッグデータやIoTなども巻き込んで発展し続ける人工知能研究は今後、社会にどう受け入れられていくか? その鍵について著者は、社会システムを構成する人工物に「心的機能」が備わることと説き、それを「ココロの創成課題」と呼ぶ。
本書は、その課題の実現を目指して研究を行ってきた著者の人工知能研究の足跡(動画像処理・強化学習・身体性・情動・共感)をたどりながら、ロボカップ研究(認知発達ロボティクス)から導き出された認知の問題意識などの重要性と成果、そして課題を解説する。
各分野のキーパーソンとの対話やその知見なども紹介。
目次
序章:哲学者鷲田清一との語らいの中に研究の本質を見る
はじまりは人工視覚の研究
人間と人工物の間の関係に対する基本的な考え方
身体・脳・心の理解と設計を目指す認知発達ロボティクス
情動から共感へ
脳神経系の構造と身体との結合
身体表現の獲得
共同注意の発達
模倣とMNS
人工痛覚と共感の発達
音声の知覚と発生の発達過程
言語獲得の過程
事故認知・身体表象と社会脳解析
エピローグ:ニューロモルフィックダイナミクスへの旅立ち
著者等紹介
浅田稔[アサダミノル]
1982年、大阪大学大学院基礎工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。1995年、大阪大学工学部教授、1997年、大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻教授となり、現在に至る。2019年より、大阪大学先導的学際研究機構共生知能システム研究センター特任教授(名誉教授)を兼任。1992年、IEEE/RSJIROS‐92 Best Paper Award、1996年・2009年、日本ロボット学会論文賞、2001年、文部科学大臣賞・科学技術普及啓発功績者賞など、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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