出版社内容情報
統計スポットライト・シリーズの第1巻.統計モデルで得た知見がフィールド調査といかに統合しうるか体感できる実践の書.
目次
第1部 クマさんの桃源郷を探す―移動軌跡データと動物目線の動物学(データを観ながら現場を歩く;データ解析して現場に行く;植物と動物のデータを重ねて現場に立つ)
第2部 森林の長期研究―モニタリングで観る最近と年輪で観る過去(森林モニタリングデータと年輪データ;成長が好転した時点をみつける統計モデリング;現場で検証する統計モデルによる推定法とパッチ形成過程)
第3部 クローンで広がるスズランの生活史―地上の観察と地下の情報(スズランのお花畑で浮かぶ疑問;果実が実る過程の統計モデル:最尤法と赤池情報量規準AIC;掘り起しによる地下情報とシミュレーションモデル)
著者等紹介
島谷健一郎[シマタニケンイチロウ]
統計数理研究所准教授。1980年神奈川県立希望が丘高等学校卒業。1984年京都大学理学部卒業。1992年京都大学大学院理学研究科数理解析専攻満期退学。代々木ゼミナール、大阪外国語大学留学生センターなどの非常勤講師を経て、1995年からミシガン州立大学森林科学科へ大学院留学。2000年統計数理研究所助手。2009年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shin_ash
2
フィールド系の研究に対するデータとモデリングに関する解説。統計学の話はほとんど他書に譲ることでコンパクトにフィールドデータの扱いのキモを解説する。生態学がわかっていれば、もっと理解が深まっただろうがそこは致し方がない。統計学も生態学も門外漢であれば、イメージし難い内容かもしれないが、説明が丁寧なのでフィールドデータの苦労は伝わってくるだろう。IoTが発達した反面、大量の時空間データを捌くのは難しいし、相変わらず肝心なデータは収集が難しくサイズは小さい。この手の領域は古くて新しい領域なのだろう。細かい配慮は2023/12/12
にーにゃん8歳児@ボストロール
1
外だけ知ってても、数字だけ知ってても総合的な理解って難しくて、両方知ってる方がいいけど、数式アレルギーが・・・この本に出てくる数式もほぼわからなかった。からこその「つなげる」なのかも。2018/09/03