出版社内容情報
未来の研究者へ!
本書は、3部で構成されており、第1部は「人間中心設計」の第一人者である著者の生い立ち、これまでの研究者としての足跡を表している。早稲田大学・大学院では心理学を学び、マイコンに接し、縁あって日立製作所に入社し、いくつかの研究所を経て、晴れて静岡大学の教員となる。そこには、企業研究所と大学の研究姿勢・研究環境などの違いが豊富な経験をもとに描かれている。
第2部では、研究者の社会的位置づけや、研究のあり方が、著者のこれまでの経験から、どうあるべきか、示唆に富んだ内容が語られる。
第3部では、企業研究所・大学・政府機関で研究していた経験を通して、どのように研究者として生きていけば良いかが書かれている。特に、各機関においてどのような役務があるのか。また、年収などの違いなど研究者としてすごす上で興味深い。
研究者を志している読者、研究者という職業に興味のある読者は、まさに必読である。
内容説明
本書は人間中心設計「HCD」の第一人者として活躍する著者がみずからの半生を振り返り、研究者のあり方について考察した、実証の記録―ドキュメンタリーである。次世代を担う若手研究者や、これから研究の道を目指そうとする人たちには、リアルなガイドブックとなるだろう。
目次
第1部 研究者としての足跡(小中高の時代;早稲田大学時代;早稲田大学大学院時代 ほか)
第2部 研究者のあり方(研究倫理ということ;研究へのモチベーション;時代と場所の制約 ほか)
第3部 研究者の生き方(研究への入り口;研究者としてのライフスパン;社会的活動としての研究 ほか)
付録 研究者と関連概念
著者等紹介
黒須正明[クロスマサアキ]
1978年早稲田大学文学研究科博士課程単位取得満期退学、日立製作所に入社し、中央研究所で日本語入力方式やLISPプログラミング支援環境などの研究開発に従事。1988年デザイン研究所に移り、インタラクションデザイン、ユーザビリティ評価の研究に従事。1996年に静岡大学情報学部情報科学科教授として赴任し、ユーザ工学を体系化。2001年文部科学省メディア教育開発センター教授として赴任。現在は、放送大学教授。ユーザ工学の立場からUX工学、人工物進化学など、感性体験、人間と人工物の適切な関係のあり方というテーマに取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。