内容説明
真の国力とは。卓越した若手研究リーダーの養成に鍵がある―研究先進諸国の豊富なデータを基に解き明かす。若手研究者の育成政策に関する世界の動向を、網羅的に、分かりやすくまとめた。
目次
序章 若手研究者の養成といっても何か違う、何が違う?
第1章 卓越した若手研究人材の養成をめぐる世界の潮流
第2章 危機にたつ日本
第3章 世界に先駆ける若手研究者支援プログラムが日本にあった
第4章 「さきがけ研究21」における研究領域「情報と知」の実現
第5章 「情報と知」の挑戦と成果
第6章 琴線にふれるユニークな仕組み
第7章 わが国における若手研究者支援の現状
第8章 今、なすべきことは何か
著者等紹介
永野博[ナガノヒロシ]
1948年1月5日生まれ、東京都出身。1971年慶應義塾大学工学部卒業。1973年同法学部卒業、科学技術庁入庁。2001年鹿島建設株式会社エンジニアリング本部次長。2004年文部科学省科学技術政策研究所長。2005年独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター上席フェロー。2005年武蔵エンジニアリング株式会社顧問。2007年政策研究大学院大学教授。2009年中国科学院科技政策・管理科学研究所招聘教授。2009年(財)日本オペラ振興会理事長。2011年経済協力開発機構(OECD)科学技術政策委員会(CSTP)グローバルサイエンスフォーラム(GSF)議長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kentaro
2
ダイジェスト版からの要約 1991年に科学技術庁と新技術事業団が発足させた、若手研究者の独立した研究を支援する個人研究推進事業、通称「さきがけ研究21」は成功例である。この制度の趣旨は、「世界にさきがけた科学技術の芽を創出するため、独創的な発想を持つ優れた研究者による個人レベルの基礎的研究を積極的に推進する」もので、研究資金年間1000万円強で3年間、給与別途支給で支援する。また3年間の研究期間の間に何か成果を出すということではなく、新たな科学技術の芽が出ればそれでよい、という考え方を基本としている。2018/05/06