内容説明
世界を揺るがし、マスコミをも賑わした国家プロジェクト「第五世代コンピュータ」。このプロジェクトを率い、わが国のコンピュータ科学の発展に偉大な足跡を残した世界的情報科学者、渕一博氏の思想的背景やその先見性にまで迫り、その多大な業績をあらためて解き明かします。また、「新世代コンピュータ技術開発機構(ICOT)」の運営を通して見せた、卓越したリーダーシップと次世代の研究者を育て上げたマネージメントにも焦点をあてます。
目次
第1部 渕、その全体像(情報技術の思想家;渕の研究姿勢 ほか)
第2部 渕、その先見性(情報産業の技術的基盤を考える;コンピューター技術開発の過去・将来)
第3部 渕、その主要論文(ETSS;パターン情報処理 ほか)
第4部 渕、その全仕事(渕著訳・監修書、論文集成)
第5部 渕、その友たち(エドワード・A.・ファインゲンバウム;ロバート・コワルスキー ほか)
著者等紹介
田中穂積[タナカホズミ]
1942年生まれ。1964年、東京工業大学卒業。1966年、同大学院を修了。同年、通商産業省工業技術院電気試験所(現在の産業技術総合研究所)へ入所。1981年、同所パターン情報部推論機構研究室長。1983年、東京工業大学助教授に転身。1986年、同教授に就任。2005年、同大学を定年退官、同大学名誉教授。同年、中京大学教授に就任。2009年、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)特任教授に就任。同年7月27日、67歳で死去
黒川利明[クロカワトシアキ]
1948年生まれ。1972年、東京大学卒業。(株)東芝入社、総合研究所勤務。1983年(財)新世代コンピューター技術開発機構に出向。1985年、日本IBM(株)東京基礎研究所に転職。IBM本社T.J.ワトソン研究所、ソリューション開発本部、金融事業本部を経て、1999年、(株)CSKに転職。現在、(株)CSKホールディングス勤務、CSKフェロー。文部科学省科学技術政策研究所客員研究官、京都大学非常勤講師
太田耕三[オオタコウゾウ]
1942年生まれ、1966年、同志社大学工学部電気工学科卒業。1970年、同大学院博士課程単位取得退学。同年、通商産業省工業技術院電子技術総合研究所に入所。1983年、同所パターン情報部音声認識研究室長。1990年、CSK総合研究所取締役。1993年、東亜大学大学院総合学術研究科情報システム専攻教授(山口県下関市)。1998年、山形県立米沢女子短期大学教授。社会情報学科長、附属図書館長などを経て退職
古川康一[フルカワコウイチ]
1942年生まれ。1965年、東京大学卒業。1967年、同大学院を修了。同年、通商産業省工業技術院電気試験所(現在の産業技術総合研究所)へ入所。1982年、新世代コンピュータ技術開発機構へ出向、研究室長、研究次長を歴任。1992年、慶應義塾大学環境情報学部教授。1994年、同大学院政策・メディア研究科教授。2008年退職、現同大学名誉教授。スキルサイエンスなどの研究に従事
岡田久雄[オカダヒサオ]
1943年生まれ。1968年、東京大学教養学部教養学科(科学史科学哲学分科)を卒業、1969年、朝日新聞入社。地方勤務などの後、科学部(約3年)、外報部、国際本部、総合研究センターなどに勤務。2003年、定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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