内容説明
あらゆる時代に人々の瑞々しい生活がそこにはあった。これからの広島を語ろうとすれば「今」(現代)とともに「遠くて近い過去」(近代)に対する深い理解が不可欠である。人間の営みを含んだ現実の歴史を謙虚に追うとき、はじめて「未来」を見つめる視座も得られるのではないだろうか。本書は5人の現役女子大生による真摯な研究の成果である。
目次
第一章 鉄道からみた軍都広島
第二章 軍都広島の近代水道
第三章 軍都広島における防疫の展開
第四章 兵站基地としての軍都広島―宇品陸軍糧秣支廠の創業と展開―
第五章 軍都広島の産業革命―広島陸軍被服支廠の創業と近代的労働者の誕生―
著者等紹介
竹本知行[タケモトトモユキ]
安田女子大学現代ビジネス学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遠くて近い原爆以前の広島 交通インフラの整備 山陽鉄道が物流の充実を目的として敷設 宇品港は軍事輸送の拠点 広島電気軌道が市民の足として重要な役割 伝染病の流行が深刻な問題 近代水道の敷設 軍需産業の勃興 陸軍被服支廠 缶詰産業も軍隊の兵站を支える 多くの女性労働者が活躍 長時間労働や低賃金劣悪な衛生環境 工場法の制定に向けて動き出した 軍事施設の存在は地域経済を活性化 衛生環境の改善は健康寿命の延伸に寄与 原爆という未曽有の悲劇 被服支廠の跡地は教育施設や公共施設として活用 平和都市としての再建2025/04/09