出版社内容情報
出エジプト記32章に描かれる「金の子牛像事件」は、ユダヤ教にとっては先祖の犯した「大いなる罪」であり、キリスト教にとってはユダヤ教に対する格好の攻撃材料であった。両者において、この事件はどのような罪とみなされ、モーセやアロンらはどのように描かれてきたのか。聖書学や神学と異なるユダヤ学の立場から、ギリシア・ラテン教父ならびにシリア教父との解釈の比較を試み、ユダヤ教とシリア・キリスト教の近接関係をも解明する貴重な研究。
大澤耕史[オオサワコウジ]
著・文・その他
内容説明
出エジプト記32章の「金の子牛像事件」は、ユダヤ教にとっては先祖の「大いなる罪」であり、キリスト教にとってはユダヤ教への非難材料であった。各伝承でこの事件はいかなる罪と見なされ、モーセやアロンはいかなる人物像に描かれたのか。ユダヤ学の立場から古代キリスト教教父の解釈との比較分析を試み、相違と近接関係を解明する貴重な研究。罪と罰の物語の深層。
目次
第1章 先行研究およびユダヤ教とシリア・キリスト教の比較の意義
第2章 罪
第3章 アロン
第4章 モーセ
第5章 イスラエルの民
第6章 サタン
第7章 結論
補遺 子牛像事件解釈から見るユダヤ教、ギリシア・ラテン教父、シリア教父の神観
著者等紹介
大澤耕史[オオサワコウジ]
1984年埼玉県生まれ。2007年京都大学総合人間学部卒業。2013年同大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。イスラエル国ヘブライ大学ロスベルグ国際校客員研究員(2010~11年)、日本学術振興会特別研究員(PD:2013~15年度)などを経て、日本学術振興会海外特別研究員/オーストリア国ウィーン大学歴史・文化学部ユダヤ学研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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