出版社内容情報
キエフ・ルーシ時代のキリスト教受容から、教会が1448年にコンスタンティノープル総主教座を離れ、ロシア正教会として自立するまでを描く。さまざまな年代記を渉猟し、ロシア・キリスト教萌芽の時代を碩学が読み解く貴重な通史。 今日のロシアとウクライナの政治衝突も、この時代に端を発していることがわかる!
J.フェンネル[フェンネル]
ジョン・フェンネル(John Lister Illingworth Fennell,1918-1992)英国生まれ。ロシア中世史(専門はイヴァン3世と15世紀ロシア)、ロシア文学(叙事詩・年代記)研究者。オクスフォード大学ニューカレッジ名誉教授。著書: Ivan the Great of Moscow, Macmillan, 1959. The Emergence of Moscow,1304-1359, University of California Press,1968. The Crisis of Medieval Russia, 1200-1304, Longman,1983 ほか。
宮野 裕[ミヤノユタカ]
1972年生まれ。筑波大学卒業、北海道大学大学院を経て、1999-2009年北海道大学大学院文学研究科歴史地域文化学専攻(西洋史学)助手・助教。現在、岐阜聖徳学園大学教育学部准教授。著書『ロシア統一国家の形成と「正統と異端」の相克』(風行社、2009年)、『ロシア史研究案内』(共著・ロシア史研究会編、彩流社、2012年)ほか。
内容説明
大国ロシアの宗教文化と政治風土はどのようにはぐくまれたのか。キエフ・ルーシ時代のキリスト教受容から、教会が1448年にコンスタンティノープル総主教座を離れ、ロシア正教会として自立するまでを描く。さまざまな年代記を渉猟し、ロシア・キリスト教萌芽の時代を碩学が読み解く貴重な通史。
目次
第1部(一二四〇年までのキエフ国家史の概観;キエフのキリスト教の始まり;ウラジーミルとその臣下の受洗;ロシア教会の組織;宗教活動と修道制;キリスト教化の過程;正教とラテン;キエフ時代のロシアにおけるキリスト教の著述;教会の政治介入)
第2部(モンゴル治下のロシア―政治的概観;ロシアの府主教たち―キリル二世からアレクシーまで;府主教キプリアン;府主教フォーチー;府主教ヨナとイシドール、フィレンツェ公会議;一二三八‐一四四八年のロシア教会とモンゴル;教会と修道院の土地所有;政治と教会)
著者等紹介
フェンネル,ジョン[フェンネル,ジョン] [Fennell,John Lister Illingworth]
1918年英国生まれ。ロシア中世史(専門はイヴァン3世と15世紀ロシア)、ロシア文学(叙事詩・年代記)研究者。東洋研究の盛んなケンブリッジ、ノッティンガム大学を経て1956年から85年までオクスフォード大学で教える。オクスフォード大学ニューカレッジ名誉教授。1992年死去
宮野裕[ミヤノユタカ]
1972年東京生まれ。1995年筑波大学第一学群・人文学類卒業。1999年北海道大学大学院文学研究科博士後期課程西洋史学専攻退学。2006年北海道大学より博士(文学)を取得。1999‐2009年北海道大学大学院文学研究科歴史地域文化学専攻(西洋史学)助手ならびに助教を経て、2010年より岐阜聖徳学園大学教育学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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