内容説明
預言者としての自覚から、独自の思想を明晰な言葉で表現し続けた稀有の天才、内村鑑三。その孤高の生涯を、日本の伝統と西洋的価値観との狭間で葛藤しつつ、統合を求めた精神的苦闘の軌跡として描き出す。門下生の証言と膨大な文献を元に、内村の心情にまで深く迫る比類なき論考。
目次
第1部 拒絶(明治のサムライ教育;駆け出しの官吏;著述家の誕生;自己と祖国の弁明;新たな出発)
第2部 神との契約(ルターに導かれて;弟子たち;キリスト教と聖書;組織と個人;最後のチャンス)
第3部 自己否定(キリストの再臨;聖書と日本;賢者;西洋批判;愛弟子たちの離反(原題=蝮の裔)
“無教会”とは何か?
内村鑑三とその時代)
著者等紹介
ハウズ,J.F.[ハウズ,J.F.] [Howes,John Forman]
1924年米国イリノイ州シカゴ生まれ。米国海軍東洋学研究所、オバーリン大学、コロンビア大学卒(Ph.D.)。東京大学(1953‐56年)、京都大学(1956‐60年)留学。ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授。バンクーバー在住。専攻は日本近代史、特に内村鑑三、新渡戸稲造を中心に研究。第二次世界大戦後はGHQにて通訳、翻訳などに従事。「国際文化会館」設立に貢献。旭日中綬章叙勲(2003年)、『近代日本の預言者―内村鑑三、1861‐1930年』により「カナダ‐日本文学賞」受賞(カナダ芸術家協会、2006年)
堤稔子[ツツミトシコ]
1930年横浜生まれ。東京女子大学、米国コロンビア大学(M.A.)、ワシントン大学(University of Washington、Ph.D.)卒。桜美林大学名誉教授。日本カナダ文学会顧問、元会長。日本基督教団原町田教会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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