内容説明
欧米の福祉思想の源流は、古代ユダヤ社会で形成された“慈善”にあった。貧困者の救済、病者・障害者への処遇、女性の社会活動などに見られるその実態と特質はいかなるものであったのか?聖書やミシュナ、タルムードなど原典を渉猟し、ユダヤ教と原始キリスト教における慈善の制度・実践を各論的に考察する先駆的研究!
目次
第1章 研究序説
第2章 ユダヤ慈善における「施し」とその用語―「施し(エレエモスネー)」の語の創出と伝播
第3章 初期ユダヤ教の貧困者救済制度―タルムード・ペアー篇を中心として
第4章 古代ユダヤ社会における病者と障害者―宗教規定とそれに基づく処遇の分析
第5章 古代シナゴーグにおける女性指導者―原始キリスト教との対比をとおして
第6章 女性ディアコノスと女性の礼拝
補遺 落穂拾いと福祉文化―フランス農村社会における共同体的慣行の一考察
著者等紹介
田中利光[タナカトシミツ]
1957年生まれ。首都大学東京大学院人文科学研究科社会行動学専攻博士後期課程修了、博士(社会福祉学)。社会福祉士。経歴、キリスト教牧師、社会福祉施設職員(社会福祉法人柚の木福祉会知的障害者福祉工場設立準備室総支配人)。現職、東京福祉大学社会福祉学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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