内容説明
イエスの誕生物語に代表されるように、新約聖書の中で最も文学性・物語性豊かなルカ文書。その中心的使信を、編集史的研究によって浮かび上がらせる意欲的な試み。書き下ろしの誕生物語注解をはじめ、ルカの財産倫理観や「愛」の理解など、ルカ神学の諸相を明らかにする論文の集成。
目次
第1部 誕生物語注解(誕生物語(ルカ1:5‐2:52)の概要
ヨハネの誕生告知(ルカ1:5‐25)
イエスの誕生告知(ルカ1:26‐38)
マリアとエリサベトの出会い(ルカ1:39‐56)
ヨハネの誕生(ルカ1:57‐80)
イエスの誕生(ルカ2:1‐21)
神殿奉献(ルカ2:22‐40)
神殿における少年イエス(ルカ2:41‐52))
第2部 ルカの富理解(ルカ福音書における貧者と富者;ルカ文書における所有放棄と施し;ルカとキュニコス派―所有理解をめぐって)
第3部 ルカ神学の諸相(イエスのナザレ説教―ルカ4:16‐30に見るルカ福音書の中心的使信;ルカのファリサイ派像;ルカのマリア像;ルカにおける愛の思想―善きサマリア人の譬えと愛敵の教えを中心に)
著者等紹介
嶺重淑[ミネシゲキヨシ]
1962年、兵庫県に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業、関西学院大学大学院神学研究科博士課程後期課程単位取得退学、スイス・ベルン大学にて神学博士号(Dr.theol.)取得。日本基督教団泉北栂教会担任教師を経て、関西学院大学人間福祉学部准教授・宗教主事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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