内容説明
悪はなぜ存在するのか?との問いは、善で全能の唯一神を信じるキリスト教の伝統において先鋭化する。本書では魔女や魔術の時代から、啓蒙の時代を経て、多彩な変容と展開をみせた悪魔像を、文学や思想、そして風俗の中に丹念に辿り、ついに現代において出現した核兵器という最大の悪にまで説き及ぶ。「悪魔の概念史」シリーズ完結。
目次
第1章 悪
第2章 宗教改革以後の悪魔
第3章 二つの世界のあいだの悪魔
第4章 瀕死のサタン
第5章 ロマン派の悪魔
第6章 悪魔の影
第7章 戦争の時代の悪魔
第8章 神と悪魔