感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chisarunn
5
ん…はっきり言ってムムムだな。ミステリと神学あるいは宗教とのかかわりについて書かれた本なんだけど、面白くない。所々、おっと言うような箇所があれば引用だったりする。すみません、期待が大きかったようでした。2021/07/04
青縁眼鏡
3
ミステリと神学に関する論文です。2019/11/15
Ecriture
3
シモンズ『ブラッディ・マーダー』での「贄を捧げて社会を正常に戻す厄祓い」としての推理小説、チェスタトン的な混沌→秩序としての推理小説、ノックスの逃避・クカウアーの有り得ざる合理性の夢としての推理小説など丁寧にミステリ批評史をおさえつつ、推理小説と宗教がどのような関係を結ぶのかを論じる。ノックス・クラカウアー的な推理小説批判に対し、ただの逃避ではなく別のレベルで現実を捉え直し、生きるに耐えうるものへと変換する天地創造信仰の装置としてのミステリ像を浮かび上がらせる手腕は圧巻である。2013/05/25
nickandhannah
2
とても面白かったです。ミステリと神学の関係を考える、今までに見た事も読んだ事もない本でした。バルトやトーランスの系譜も紹介しているので、とても興味深い内容だと思いました。普段は神学とはあまり関係のない、でもミステリを愛読している人たちにとっても興味深い内容だと思います。これをきっかけに神学や哲学にも更に興味を持って下さる方が増えると良いなぁとも思いました。所々理解が難しい箇所もありますが、著者の堅固な論理的思考と展開には感服です。2014/12/27
はーと
0
ミステリにおいては、解決されるべき謎も合理性(ラチオ)が生み出したものに他ならない。ゆえに、ミステリという一種の人工世界と現実の齟齬は、ミステリにおいては、合理性(ラチオ)である限り、その世界観を破綻させない。2014/07/21