出版社内容情報
キリスト教最大の伝道者の実像を史料に基づいて再構成し、その卓越した神学と生涯を描き出した著者渾身の思想小説。新約聖書学の碩学が「遺言」として贈るパウロ研究の結実。
G.タイセン[タイセン]
著・文・その他
大貫 隆[オオヌキタカシ]
翻訳
内容説明
舞台は紀元後61年のローマ。ストア哲学を信奉する若き法律家エラスムスは、友人のユダヤ教徒からある男の弁護を依頼される。その人物は、エルサレム神殿を異教徒に開放した廉で移送されてきたパウロという「キリスト信奉者」であった。受任を逡巡するエラスムスであったが、恋心を抱くユダヤ人女性ハンナの勧めもあって、遂にパウロとの接見を果たす。しかし、その先に垂れ込める暗雲とは…?キリスト教最大の伝道者の実像を原史料に基づいて再構築し、その卓越した神学と生涯を描き出した著者渾身の思想小説。新約聖書学の碩学が「遺言」として贈るパウロ研究の結実!
著者等紹介
大貫隆[オオヌキタカシ]
1945年静岡県生まれ。1979年ミュンヘン大学にて神学博士号(Dr.theol.)取得。1980年東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学博士課程修了。1980‐1991年東京女子大学、1991‐2009年東京大学大学院総合文化研究科、2009‐2014年自由学園最高学部勤務。現在、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイ
116
これは難しい。訳者の方には敬服。まず、キリストやパウロが生きていた時代、当時のキリスト教、哲学などを知らなけば理解が難しい。話に入っていくにもあちこちでつまづいた。塩野七生さんのローマ人の物語のこの時代あたりを読み直そうかとも思ったが、作者がそもそも研究者であり、作家でないところから、読ませる力というのも強くないように思う。後半は、ページをパラパラとめくりながらとなってしまった。力作なのに申し訳ない。知識不足。2021/03/12
あんこ
0
パウロを立体的に捉えることのできる歴史の背景2022/02/04