内容説明
第2次世界大戦下のロンドン。演劇界の名家に生まれたことを知らずに育った少女ソレルは、大女優の祖母に引き取られ、弟マーク、妹ホリーとともに演劇学校に入れられます。彼女はやがて、華やかな舞台デビューを果たした従姉のミランダと、シェークスピア劇『テンペスト』の妖精エアリエルを競演することになります。夢に向かって、子どもたちはどのように自分の道を歩きはじめるでしょうか?大女優の血をひくふたりの少女の、運命の舞台が開幕する。『バレエ・シューズ』の作者が贈る、心躍るジュブナイル・ストーリー!
著者等紹介
ストレトフィールド,ノエル[ストレトフィールド,ノエル] [Streatfeild,Noel]
1897年、イングランド・サセックス州出身。英国王立アカデミー演劇学校卒業後、女優を経て著作に専念、大人向けの小説家から、児童小説家となる。職業的訓練を受ける少年少女を描いた初期作品により、「職業小説」の創始者とされる。1986年没
中村妙子[ナカムラタエコ]
1923年、東京に生まれる。1954年、東京大学文学部西洋史学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
25
エマ・ワトソンが主演した映画『バレエシューズ』の姉妹編。前回のヒロイン達は今度は主人公を支援する立場にまわり登場はしない。バリモア一家のような演劇一家に生まれた男女3人の姉妹。しかし才能ある母親が父親と駆け落ちしたため実家とは長らく絶縁状態にあった。父が捕虜として囚われたためロンドンの会った事もない祖母の元にやって来る。長女と従姉の間にライバル関係が生まれるが、どちらが優れたいたかという決定的な判断は下されないままちょっと中途半端に終わってしまった印象がある。2014/12/17
杏子
20
『ふたりのスケーター』がよかったので、こちらも読んでみたら、すごく私の好みで夢中で読んでしまいました。子どもの頃に読んだ児童文学を彷彿とさせてくれて嬉しい。母親を亡くして父親も戦争に出かけたまま行方不明、お祖父さんとも死に別れ、初めて存在を知ったお祖母さんの一家が演劇で有名な一家で…入った学校で演劇に夢中になる、って展開がもう!ソレルのその後がもっと知りたいと思った。前作である『バレエ・シューズ』も読んでみなければ!!2018/06/25
アカツキ
9
第二次大戦下のロンドン。父は戦場で行方不明、祖父はそれを聞いて衰弱死してしまい、少女ソレルは司教から亡き母親が演劇界の名家の出身だと知らされ、弟妹とともに大女優の祖母の家に引き取られることになる。演劇学校に入ったソレルたちはそれぞれ異なった才能を見せるが、ソレルは華やかな舞台デビューを飾った従姉ミランダに目をつけられて…。少女時代で終わってしまうのがもったいないくらい面白かった。悪役のミランダがヘボではなくきちんとスターの才能があるというのが良い。「バレエ・シューズ」のあの人たちが登場するのも嬉しい。2024/09/22
頼ちゃん
7
古い本で、今の子が手に取ってくれるかわからないが、私は面白かった。でも後半、面白くなってきたところでざっと終わってしまった。もっとじっくり書いて欲しかった。2016/02/14
timeturner
6
今度は演劇の世界が舞台で「テンペスト」も出てくるとあって期待値マックスだったのに物足りないよお。特に後半は急いでまとめすぎ。こんなに面白い素材を用意しておきながら、どうしてこんなに書き急いだのだろう。2015/03/16