内容説明
今や「文明の衝突」の現場と化したかのようなシルクロード。それはどのような歴史の中から立ち現われてきたのか?15世紀のイスラーム支配までのシルクロードにおける、通商・文化・宗教の交流の実態を見事に描いた画期的な書。
目次
第1章 シルクロードと旅人たち
第2章 古代ユーラシアにおける宗教と交易
第3章 仏教とシルクロード
第4章 異端者の隠れ家―シルクロードにおけるネストリウス派とマニ教
第5章 シルクロードのイスラム化
第6章 キリスト教世界の誤算
第7章 もはや「るつぼ」はない
著者等紹介
常塚聴[ツネズカアキラ]
1973年生まれ。東京大学文学部卒。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了、修士(文学)。現在、真宗大谷派親鸞仏教センター嘱託研究員、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在籍中。専門は中国における外来宗教思想史
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感想・レビュー
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テツ
21
古代の世界。人々は全く異なるパラダイムに生きる他者と交わる中で、物品やサイエンス、世界をどう見るかという知識、そして信仰を互いに交換し共有していった。シルクロード周辺における宗教の伝播や、もともと根付いていた信仰が新たな神に取り込まれていく流れなど面白かったです。そうだね。人は救われたい。縋りたい。超越者に自分の存在を赦して貰いたい。信仰の根源ってもしかして存在していることの寂しさへの慰めなのかもな。きっと古の時代から人間は寂しさを埋めるために何かに縋り続けている。2017/08/30
スプリント
4
宗教の伝播と淘汰、衰退の歴史がよくわかります。2015/07/26
宵子
1
シルクロードにおける宗教(主にゾロアスター教、イスラム教、キリスト教)とシルクロードがある地域(中央アジア~)が主。 特に何故元々の異教を捨てて改宗したのかが、意外であった。 またソグド語&ソグド人について、異端のキリスト教についても詳しく書かれている。 2012/11/20
にゃも
0
甘寧一番乗り!