感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はや
8
表紙に描かれたDNAのらせん構造の絵はこの本の主題と構成をシンプルに示しているようだ。理論物理学者であり司祭でもある著者ならではのアプローチで自然科学とキリスト教の関係を示す。これらは平行線ではなく、まさに絡みあう螺旋のようなもの。「世界を理解しようとすれば、私たちには科学的洞察と宗教的洞察の両方が必要なのです。」本文より。「どのように?」と仕組みや法則を問う科学と、「なぜ?」と意味や目的を問う宗教は相補的であると知った。私は両方の視座から理解を深めてその創造と美の奥義を味わっていきたいと願う。2016/06/12
Keita
1
理論物理学者として活躍したのち英国国教会の司祭となった著者が自然科学とキリスト教のかかわりについてまとめたものです。マクグラスの『科学と宗教』とかぶる部分もありますが、量子力学を専門にしてきた著者の語る不確定性・観測問題の神学への応用(の難しさ)は彼にしか書けないものでしょう。彼の神学理解は納得できるところばかりではなく、僕には妥協のように思える部分もありますが、そういうところを含め、神を人間の言葉で表現し理解しようとすることがどういうことなのか考えさせられました。2016/01/02
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- 和書
- 「気」を極める