内容説明
日本人の精神形成の由来を“武士道”に見出し、日本人の自己認識と東西融和の基礎を示した国際的名著の新訳。民族独自の伝統文化を尊重し平和共存を願った新渡戸稲造の、世界多元化時代を迎えた21世紀に向けたメッセージ。詳細な脚注付き。
目次
倫理体系としての武士道
武士道の源流
廉直すなわち義
勇気、敢為忍耐の精神
仁、惻隠の心
礼
真実と誠実
名誉
忠義の義務
サムライの教育と訓練〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まるぽー
1
内容の再確認のため再読。国民的な宗教や思想を持たない日本人の規範として武士道の有用性は高いと思う。最近の政治や外交を見てもブレが大きいと感じるのはそういったものの欠落にあるのだろう。我々日本人の中に武士道の精神は確実に残されているはずである。啓発なのか教育なのか手段は考える必要があるが、日本人の心の拠り所として再興できないだろうか。2013/02/16
まるぽー
1
著者は、日本人の精神的基盤を、当時の欧米人に対して、丁寧にかつ断固とした姿勢で説いた。それから100年以上が過ぎ、その対象に我々現在の日本人も間違いなく包含されるだろう。この本が書かれた時点で既に過去のものとなりつつあった武士道であるが、その内容について特段の違和感を感じないのは自分だけではないと思う。実生活の中で意識することはないにしても、これまでに受けてきた教育、目上の人から聞いてきた話の中に脈々と伝えられてきたものがあるのだろう。2012/05/03
RINA
1
社会に蔓延している精神の腐敗は、行き過ぎた金欲主義が原因だと思う。はたして経済大国であることに何の意味があるのか?ある程度の豊かさは精神的な豊かさに通ずるから必要なのは分かる。だが、その代償が毎年三万人の自殺者を生むような社会なんて狂気の沙汰だ。金が幸福に繋がるわけではないことのれっきとした証明ではないか。法律の隙間をついて金儲けをする者が社会的評価を得る。それが日常であることの異常さ。欧米賛美ではなく、私達日本人にとって何が本来価値があるものなのか、先祖の高い精神性から学ぶ時期にきていると思う。2011/04/22
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
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2003年 7月30日 8刷2015/12/26
Kosuke Asakura
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なかなか難しかった。2014/09/09